2009年08月23日

96時間

Taken

公開中なので、控えめに。

別れた妻レノーア(ファムケ・ヤンセン)の元にいる娘キム(マギー・グレイス)との関係修復のために仕事を辞め近くで暮らしだしたブライアン(リーアム・ニーソン)だったが、彼女の17の誕生日に熟考して選んだプレゼントは妻の再婚相手で資産家のスチュアート(ザンダー・バークレイ)が用意したプレゼントの前では霞んでしまった。
寂しさを覚えるブライアンだったが、娘のためならば自分の命も惜しまないという気持ちに変わりは無かった。
職業病なのか、娘の事となるとパラノイアと言っていいほど“危険”に過敏で心配性なところがあるブライアンは、キムから友人アマンダ(ケイティ・キャシディ)とフランス旅行に行きたいと言われた時はすぐに承諾することが出来なかった。
未成年だから親の承諾が無ければ行くことができないキムは、すぐにサインしてくれない石頭の父親に怒りと失望で泣きながら帰ってしまう。
これでは流石のブライアンも、承諾するしかない。
代わりに、パリに着いたら、そして朝昼晩と連絡を入れるようにと言い聞かせて、自分の番号を登録した携帯電話を手渡した。
なのに、パリに着いた高揚感で、キムはすっかり連絡を入れるのを忘れてしまう。
やきもきして待つブライアンがやっとキムと連絡がついたとき、とんでもない事が起きていた。
部屋に押し入ってきた男たちにアマンダがさらわれる!!
ブライアンは取り乱す娘に言った。 「お前も捕まる」と。
「何でもいいから男たちの特徴を言うんだ」と指示して、ブライアンは素早く録音の準備。
電話から聞こえてくる娘の悲鳴、健気に男たちの特徴を叫ぶ声、そして謎の男が最後に残した「グッド・ラック」。
元アメリカ政府の特殊任務を仕事としていたブライアンは、かつての仲間サム(リーランド・オーサー)に分析を頼み、返ってきた結果は・・・
声の主は、パリで勢力を拡大中のアルバニア系人身売買マフィアのマルコ。
それまでの事件から、96時間以内に見つけ出さないと救出は不可能だろ、と重い口調でサムは言う。
ブライアンはスチュアートのプライベート・ジェットでパリに飛び、、現場に残っていたデータから最初に娘たちに声をかけた男ピーター(ニコラス・ジロー)を見つけ、かつての仕事上の知り合いジャン=クロード(オリヴィエ・ラブルダン)と接触し・・・
刻一刻と時間が無くなっていく中、ブライアンは娘を救い出すことが出来るのであろうか?

リュック・ベッソンが製作、リュック・ベッソンとロバート・マーク・ケイメンが脚本。 監督はピエール・モレル。
「トランスポーター3」を見たばかりだから、つい比較してしまったのだが、スピード感(カーチェイスにしろアクションにしろ)&男臭さ&スリリング感は、「96時間」の方がだった。
93分と言う短いがより一層短く感じられるぐらい、ノンストップでぐいぐいと引っ張られた。
が、すっきり感はない
嫌な気分になりそうだった。
リュック・ベッソンがフランス人だからそう描けたのかもしれないが、アメリカ人であるブライアンを通して“アメリカ”の悪い面が描かれているような気がしてしまったのだ。
“娘を救出する父親”と言う名のエゴイストによる、独善的犯罪行為
アメリカの独善的軍事政策とかを、イメージせずにはいられなかった。
とにかく、冷静に見ていると、今は政府の工作員でも何でもないただの中年男が、パリに乗り込み各種の法律を無視し違反し、拷問も人殺しもやり放題。
オマケに悪人でも何でもない人間までもを傷つける。
“タイムリミットが迫る娘を救出するため”と言う大義名分があっても、許されない犯罪行為。
巻き込まれた人にとっては、ただの異常者・殺人鬼だ。
殆どの人は切羽詰った状況だったら、赤の他人よりも自分の身内を優先するだろうし、何を犠牲にしても自分の身内を守りたいと言う気持ちはあるはず。
だが、常識的に“犯人を殺してやりたいほど憎んでいます”と被害者の家族が言うことはあっても、実行に移す人は殆どいない。 少なくとも、日本人は違うと信じたい。
昔の仇討ちだって、ルールに則り正々堂々とやった。(ことになっている)
いや、ブライアンの場合は、まだ娘を救出するのに間に合うかもしれない状況。 だからこそ、なりふり構わず一分一秒を惜しんで、目の前の障害を薙ぎ払って突き進んだんだろう。
・・・そうは思っても、納得できない。 そんな理由であっても、傷つけ殺していい理由にはならない。
綺麗事だといわれようと、現時点の哀生龍は受け入れられない。
そんなことをじっくり考えさせないほど(考えたけど 苦笑)、勢いがあって最後までとにかく見続けさせるパワーは、この作品の凄さだな。

そして、演じてるのがリーアム・ニーソンだから良かったのだろう。
引退して風采の上がらない中年男となった現在。
娘を愛しているのにどこかピントがずれている、真面目な娘思いだけど哀愁漂う実の父。
元工作員だった頃のスキルを総動員して、ただただ行動あるのみの鬼神と化した娘を溺愛する父。
(確かはっきり組織名は言っていなかったと思うが、仲間たちとの会話の中でラングレーと言っていたから、間違いなくCIAだろう)
見るからに怪しかったり悪人顔だったり、もう少し若い血気盛んな容貌だったら、“追い詰められた手負いの虎”風情を醸し出すことはできなかったと思う。

個人的に、もっと見たかったキャラはサム。
旧友たちの中で、登場した瞬間から目が行ってしまったのは彼だった。
リーランド・オーサーの事は何度か見たことがあるようだが、どんなキャラだったか思い出せない程度(苦笑)
なのに引っかかってしまうのは、何故だろう・・・
顔立ちが気になる?


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posted by 哀生龍 at 11:35| Comment(8) | TrackBack(6) | 英数 | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 とってもやり過ぎちゃってましたね(汗)何度も「あちゃー」っと口先で呟いてしまいました>< それをアクションの切れ目のなさと哀愁漂うリーアムの存在感がそれを許してしまっている?
 大好きなのだけど、やはり最後には結局娘しか目に入っていない事にうーん・・・と後ろ髪を引かれる思いがしちゃいましたね><
Posted by jan at 2009年08月24日 00:13
私は全然平気。
まともに考えたらありえない。
これはエンタメとしてアクション娯楽と割り切れた。
りんさんの言うとおり、考える隙を与えない勢いで持っていかせる作りが大正解。
リーアム・ニーソンを持ってきたところも確かに大正解。

後日ブログにアップすることにしよう。
そしたらTBさせてね~♪
Posted by めかぶ at 2009年08月24日 00:33
■janさん
>何度も「あちゃー」っと口先で呟いてしまいました><
janさんも、見たいる最中に“やりすぎ”と思ってしまった1人ですね。
自分の子供が誘拐されたら、そしてあれだけやれるスキルだあったら、自分は同じ事をするだろうかとつい思ってしまいました。

>それを許してしまっている?
“気付きにくくしてる”とは思いますが、“許してる”とは思いたくないなぁ~

>やはり最後には結局娘しか目に入っていない事に
ラストでやり過ぎちゃったブライアンを咎める演出が無かったような気がするんですが、娘救出のために傷つけた罪の無い人々の立場は? 謝罪の気持ちは? と、見終わった後に思ってしまったのが一番スッキリしない部分かも・・・
Posted by 哀生龍 at 2009年08月24日 05:56
■めかぶさん
>これはエンタメとしてアクション娯楽と割り切れた。
大概の作品は、哀生龍も“映画”と割り切って楽しめるし、極悪キャラにもハマれたりするのですが、時々引っかかってしまう作品が。
自己分析してみると、“独善的なアメリカ”を感じてしまうと駄目みたいです。
これもそんな一作でした。

正直言うと、予告を見た段階で、全く興味が湧かずに見る気も無く、それどころか楽しめない予感がしてたんです(苦笑)
何故見たかというと、「次に見たい作品が公開になるまで4週間も開いてしまうのは耐えられない!!」と思ってしまい、何か見ておくならこれかなと(^^ゞ

>後日ブログにアップすることにしよう。
おっ、それは楽しみです!
TBお待ちしております!!
Posted by 哀生龍 at 2009年08月24日 06:07
こんばんは~♪
セガール慣れしてるせいか、「ベッソン、前の晩にセガール観たな!?」的な楽しみ方をしてしまったたおです。セガール、いっつもやりたい放題ですし^^;
久々にダークマンみたいなリーアム・ニーソンも観れたんで、結構満足^^
Posted by たお at 2011年01月12日 02:55
■たおさん
>「ベッソン、前の晩にセガール観たな!?」
「うわっ そんなとこに影響を受けたんですか?」(爆)
先にそう言ってくれれば・・・(^^ゞ

>ダークマンみたいなリーアム・ニーソン
残念。
見たことが無い作品です。
今度探してみまぁ~す!
Posted by 哀生龍 at 2011年01月12日 06:19
自分は全然気にならなかったですね~(笑)。
コメントで書かれてるかたもいるように、セガールっぽいなーって自分も思ったので、気にならなかったのかな?

とにかくリーアム・ニーソンかっけー!
って感じだったし、アクションとかも頑張ってたし、途中からテンポも良かったのでかなり楽しめました~(*´∀`*)
それだけに、ザンダーがもっと出てくれたらと...(苦笑)。

でも、キャラ的にはA-チームのハンニバルが好きです(笑)。

*TBさせてもらいました~(´ω`*)
Posted by NOB at 2011年01月30日 00:59
■NOBさん
>セガールっぽいなーって自分も思ったので
セガールのことは全然見ていないので、少しは見ておいた方がいいのかな(笑)

>くリーアム・ニーソンかっけー!
迫力ありましたね!
表情やあの身長を生かした威圧感、“元”工作員というキャラに説得力を持たせるような身体の動きも凄く良かったです。

>ザンダーがもっと出てくれたら
金はあるけど・・・な“今のパパ”として、比較対象でもいいのでもっと出て欲しかったですね!
Posted by 哀生龍 at 2011年01月31日 06:28
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