2010年04月19日

17歳の肖像

An Education

公開中なので、控えめに。

1961年。 ロンドン。
オックスフォード大学の英文学を目指す、17歳間近のジェニー(キャリー・ミリガン)。 成績優秀だが、ラテン語が苦手。 ジュリエット・グレコのシャンソンが好きで、知的でお洒落なパリジェンヌに憧れている。 同級生のボーイフレンドのグラハム(マシュー・ビアード)は、優しいけど物足りない。
何事も、大学受験に有利に働くかどうかの損得勘定で娘を縛る、厳格で吝嗇家の父ジャック(アルフレッド・モリーナ)。ジェニーの味方ではあるが、控えめな妻である母のマージョリー(カーラ・セイモア)。
お堅い高校とそんな両親とで、真面目で退屈な日々を送っていたジェニーに倍ほども年上の男性との出会いが。
紳士的でウィットに富んだデイヴィッド(ピーター・サースガード)は、“難関”ジャックを巧みな話術であっさりクリアし、音楽会に連れ出してくれた。
親への説明には少し嘘の部分もあったが、彼の友人ダニー(ドミニク・クーパー)とその彼女ヘレン(ロザムンド・パイク)にも引き合わされ、ナイトクラブやオークションにも一緒に行った。
グラハムとは出来ないような芸術方面での知的な会話、ヘレンによるファッションアドバイス、何よりも子ども扱いせずに色んな体験をさせてくれるデイヴィッドといることがジェニーには楽しくて仕方が無かった。
すっかり丸め込まれた両親とは違い、成績優秀で聡明な彼女がその将来を棒に振ってしまうことを心配し、苦言を呈するスタッブス先生(オリヴィア・ウィリアムズ)や校長(エマ・トンプソン)。 しかし、自分に自信があり大人びているジェニーは自分を正当化する。
しかし、デイヴィッドの別の面が見えてくるにつれ・・・

辛口女流ジャーナリスト、リン・バーバーの回想録を基にした作品。
って事だが、哀生龍はただただサースガード目当て。
中年役。 顔の笑い皺とか緩い体型とか、まぁいつも通りかな(笑)
少年のようにニコニコ楽しそうに、まるで悪戯をして大笑いするように、ジェニーやダニーと色んなことをやらかす様は、オッサンだが可愛く見える部分。
16歳の女子高生(演じているのは20代前半の女優であるが)から見たら、彼は十分にオッサンだろう。
同級生とは語り合えない、ちょっとレベルの高い知的な会話が出来る。 それだけ、彼女自身自分をちょっと大人だと思っているってこと。
少しだけ背伸びをして、デイヴィッドが連れて行ってくれるあちこちで初めての体験。 退屈だった日々が、一転。
17歳の誕生日にはロスト・バージンの予定。
女の子は総じて早熟で、同級生の男子が子供に見える年頃。
オッサンでも知的な紳士ならば、素敵な恋人になってしまう。
知性を働かせて、きちんと考えて、先のことも見据えて、私はちゃんと自分の判断で行動しています。 そんなジェニー。
頭のいい子だからこその、落とし穴
早熟でもまだ子供だからこその、夢見がちな部分。
誰が悪いかと言えばデイヴィッドだが、彼だけを責める気になれないのは、哀生龍だけではあるまい。

コンプレックスがありそうな父ジャック、成績は良くても男性でトラブルを起こすような生徒は必要ないと思っている節のある校長、ジェニーに酷い言われ方をしても教育者として彼女の知性を無駄にしたくないと考えるスタッブス。
色んな人が関わることで、ジェニーとデイヴィッドの関係が築かれていく。
哀生龍自身の経験を、重ねながら見た部分もあった。
親が厳しいからこその反動。
大人ぶって、自分を過信して、背伸びをしてしまう。
等々・・・

デイヴィッド&ダニー&ヘレン、3人の関係も良かった。
デイヴィッドよりは、ダニーのほうが若そうだ。 だが、ダニーの方が冷静で、遊びと本気と仕事をちゃんと分けられそう。
ヘレンは、可愛い妹分のようにジェニーの面倒見ていたが、知的な方面は弱い。
だから、ダニーがジェニーと知的な会話で盛り上がってるのを見ると、つまらなそうな表情。
しかし露骨にジェニーに嫉妬して嫌がらせとかしないのは、やっぱり大人の女性だからなのだろう。

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posted by 哀生龍 at 05:56| Comment(0) | TrackBack(4) | 英数 | 更新情報をチェックする
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