公開中なので、控え目に・・・
ヨーク公アルバート王子(コリン・ファース)は、ジョージ5世(マイケル・ガンボン)の次男として公式の場でスピーチをすることがあったが、幼少の頃から話すことが苦手で今もまだ吃音症に悩まされていた。
何人もの専門家の治療を受けたが、一向に良くならず、癇癪持ちでもあったアルバートはとうとうもう治療はしないと言い出した。
しかし、彼を支える妻エリザベス妃(ヘレナ・ボナム=カーター)は、風変わりな専門家をに引き合わせた。
その男は、オーストラリア人のライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)。
たとえ皇太子であっても自分のルールを通すといい、アルバートの方から訪問する事になった。
はなから治療に期待していないアルバートは、自分を家族しか呼ばない愛称バーティーと呼び平等に対するローグにイライラ。
詰まらずに読めるはずだとある方法でシェイクスピアの一節を読ませ、それをレコードにしたが、癇癪を起こしたアルバートは聞きもせずに帰ってしまうのだった。
しかし、結局アルバートはローグの指導を受けることに。
ローグは吃音を治療するのではなく、いかに吃音を出さずにスピーチをするかという指導をする。 その方法は風変わりで型破りではあったが、エリザベスの協力もあって少しずつ上達していく。
そんなアルバートに、思いもよらない事が。
父王ジョージ5世が崩御し、兄デイヴィッド(ガイピアース)がエドワード8世として即位したものの、後に“王冠を賭けた恋”と呼ばれるアメリカ人の離婚暦のある人妻ウォリス・シンプソン(イヴ・ベスト)との関係を取り、1年も経たずに退位してしまったのだ。
あまり話す必要の無い裏方の仕事を好んでいたアルバートは、望まない王位を継ぐ事になり、ジョージ6世となったのだ。
そんなスピーチが苦手な王が、国民に向けて国の存亡にも関わるスピーチをすることになる。
ナチスドイツとの開戦直前、全国民に向けて世紀のスピーチを行うためジョージ6世はマイクの前に立つ。
その彼の前には、ローグが立っていた。
ジョージ6世のことはほとんど知らなかった。
ましてや、彼が吃音症だったことも知らなかったわけで、見ることにしたのは、予告を見て生真面目そうなコリン・ファースがジェフリー・ラッシュとなにやら面白い練習をしてるなと興味を持ったからだ。
どう見ても弟にしか見えないガイ・ピアースが兄役だったことを除けば、キャストもそのキャラの雰囲気にピッタリ合っていたように思える。
ウィンストン・チャーチルはティモシー・スポール。
大司教のコスモ・ラングはデレク・ジャコビ。
ジョージ5世の后はクレア・ブルーム。
王族の事も、史実も良く知らないが、誠実に描いているような印象とウィットに富んだ演出が心地良かった。
アルバートの話を聞き、身体的な障害による吃音ではなく、心的な障害による吃音だと見抜いたローグ。
子供頃から皇太子に相応しくなるように厳しく躾けられ・強制されてきただけでなく、王位継承権第一位の兄との扱いの差やその兄からのからかい等、多くのストレスに曝されてきたアルバート。
生真面目でプライドが高いからこそ、吃音が治りにくく、さらには癇癪を起こしてしまうんだろうなぁ・・・
立場上、心の中に抱えているあれこれを簡単に吐露できないって事もあると思うし、プライドが邪魔してという事もあると思う。
ローグは、“ドクター”ではなく“友人のローグ”という立場を通したのが、他の権威ある医者たちとの大きな違い。
皇太子、王、という肩書きを取っ払った、友人バーティーに対する一風変わったスピーチ・セラピー。
自分に有った治療法・施術者に出会うことが、一番重要なことであり、1番難しい事だと感じる。
英国の王族が、平民の“オーストラリア人”から、母国語である英語、それも王族として公式の場で話す“ロイヤルイングリッシュ”のスピーチを学ぶ。 プライドの高いアルバートは最初はあまり協力的じゃなく、“冗談じゃない”と思っても仕方ないよね。
2人の主役の描き方・彼らの家庭の描き方が丁寧だったから、全然知らない2人の事だったのに人となりがとても良く分かって、ストーリーそのものもじっくり楽しむ事が出来た。




さらに堅苦しい英国のしきたりをまるで茶番のように説明するジェフリーの飄々とした雰囲気と言動も楽しめました。
確かにコリンとガイではコリンの方がどっしりした落ち着いた雰囲気がありますが、あの遊び人のような感じは彼にぴったりだったように感じます。
>何とも情けない不安定なキャラ
そんな人が英国王になって、国民も不安だったでしょうね(苦笑)
だからこそ余計に、良いスピーチをする必要があったわけですが。
>ジェフリーの飄々とした雰囲気と言動
英国王に対してとんでもない侮辱なのに、結局許されちゃうところが凄い。
>あの遊び人のような感じは彼にぴったり
褒めてるのか貶してるのか(笑)
放蕩息子っぽさがありました。