2013年12月25日

ルーク・ゴス ブラッド・ブレイク

Inside

バリー(アダム・ジョンソン)は19人を虐殺した男。
平凡でそんな凶悪事件を起こすようには思われない男だったようだが、その現場は異様で陰惨なものだった。
そのバリーが処刑される数時間前に、バリーが収監されていた監房に新たな囚人マイルズ(ルーク・ゴス)が入れられた。
愛する妻子との再会を願い、18ヶ月の刑期を大人しく過ごすつもりでいた。
しかし、突然刑務所の明かりが落ち、何かが起きているような声と物音が。
どうも看守が殺されたようだ。
隣の監房のアンソニー(ポール・レイ)はここに入って長いが、こんな事は初めてだと言う。
その上、自分の隣に来た新たな囚人の名がマイルズだと知ると、何故か動揺して「そんなはずは無い」と。
今度は、彼らの監房の前で看守が・・・
助けを求める看守の携帯を使って119に電話を掛けるものの、オペレーターは信じてくれず、悪戯だろうと思われてしまう。
今度はマイルズの家にかけて妻に必死に説明しても、やはり信じてもらえない。
しかし間違い無く、何かがいる。 何かヤバいことが起きている。
トイレを外せないかと蹴りつけていたマイルズは、後ろに隠されていた何かを見つけた。
開けようとすると、アンソニーが慌てて止める。 「見ない方がいい」
この監房にいたバリーの異常さ・異様さを、アンソニーは知っていたし恐れてもいたのだ。
そうしている内に、また看守が死んだ。
その看守の鍵で監房の外に出た2人は、思い切ってバリーが残したものを見る事に。
ずらっと名前が書かれたリストだった。
いったい何のリストなんだ?
それよりも今は、この刑務所から逃げ出さなくては。
生き残っているのは2人だけなのだろうか?
いったいここで何が起きたのか?

ホラー・サスペンス?
ほぼ、2人芝居。
ほぼ、隣り合った2つの監房のみ。
ほぼ、暗闇。
時々よぎる影。 たまに聞こえてくる声と物音。
ホラーが大の苦手な哀生龍は、いつ何が起きるのか、何が出てくるのかと、始終ゾクゾクゾワゾワ(苦笑)
怖そうだと思って見ているから怖く感じるだけで、実は大したこともなければ何てことも無いような作品だったんだけどね。
( ̄∇ ̄;)ハッハッハ

ルーク・ゴス目当てで見たから、それなりの満足感が。
アクション満載の脱獄劇ならば、きっと当たり前過ぎると感じただろう。
だが、恐怖に怯え慄き今にもボロ泣きしそうなルーク・ゴスは、なかなか見られないんじゃないだろうか?
そして最後は、いつもの凛々しい表情も!!



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 07:06| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2013年12月24日

夜明けのガンマン

Dawn Rider

ピンカートン探偵社のコックラン(ドナルド・サザーランド)とその手下たちに追われているジョン(クリスチャン・スレイター)は、間一髪逃げおおせて故郷に向かった。
その途中で道連れとなったベン(ベン・コットン)は、偶然にもジョンの父ダッド(ケン・ヤンコー)と一緒に仕事をしている男だった。
ある理由で仲違いしていた父の家に顔を出してみれば、案の定、手痛い歓迎を受けてしまった。
しかし再会したのも束の間、ダッドとベンが運営する郵便物を配達するエクスプレス社が覆面の男たちの襲撃を受け、ダッドが殺されてしまう。
死の間際でダッドは犯人を示すヒントを言い残してくれたが、スペイン語だったためジョンにはピンと来ない。
そのジョン自身も負傷していたため、幼馴染のアリス(ジル・ヘネシー)の家で厄介になった。
アリスが兄ラッド(ロックリン・マンロー)と牧場の地代5000ドルを必要としていると言う会話を耳にしたジョンは、父の遺産が数百ドル入るからそれを使ってくれと申し出た。
一方、ベンの郵便馬車が襲撃された時に、ラッドが止めに入ってくれた。
残念ながら郵便物の金品と共に、ベンがアリスに贈ろうと買ったばかりのリングも奪われた後だった。
ベンは知らなかった。
アリスとジョンが“幼馴染の友人”以上の関係だと言う事を。
そしてジョンも知らなかった。
覆面強盗のボスが誰かと言う事を。
そうこうしている内に、コックランたちが町に着いた。
エクスプレス社にも大金が届いた。
ジョンを取り巻く男たち。
アリスを取り巻く男たち。
金を必要とする男たち。
さて、どんな結末を迎えるのやら・・・

ジョン・ウェインの「夜明けの男」のリメイクのようなのだが、オリジナルを見ていないのでどれぐらい忠実なのかは分からない。
ただ、作品のテンポは一昔前のゆったり感があったような・・・
何しろ94分の作品なのに、2時間以上見たような気がしたほど、時間の流れがゆったりだったから(笑)

クリスチャン・スレイターのガンマン姿は様になっていて、格好良かった。
ヒロインの身長も彼とほぼ同じだったし、べたべたした感じが無かったのは良かったのだが、スレイターが若く見える分どうしても彼女の方がオバサンに見えてしまったのは残念な所。
さらに残念な点を言えば、御大ドナルド・サザーランドは別格にしても、ラッドやベンがなかなか良いキャラクターだったから、主役のヒーローが霞みがちだったということ。
ま、スレイターだからね、こんな感じで丁度良かったのかも?(苦笑)



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2013年07月02日

欲望のバージニア

Lawless

公開中なので、控えめに。

禁酒法時代、密造酒の製造・販売が横行していた。
バージニア州フランクリン郡は、それがもっとも盛んな無法の地だった。
そこに、「俺たちは死なない」と豪語するフォレスト(トム・ハーディ)とその兄弟がいた。
フォレストは“不死身の兄弟”ボンデュラントの次男で、冷静でありながら度胸と気迫に満ちたリーダー的存在。
長男ハワード(ジェイソン・クラーク)は普段は大人しいが、ひとたび怒ると手のつけられない野獣のようになる、頼もしい男。
そして三男ジャック(シャイア・ラブーフ)は、体格も根性も気迫も腕っ節の強さも兄たちに遠く及ばなかったが、野心だけは人一倍あった。
その地に新しく赴任してきた特別補佐官レイクス(ガイ・ピアース)は、密造酒製造者たちに高額の賄賂を要求。
冷酷でサディスティックなレイクスに屈する仲間もいる中、フォレストはきっぱりと拒絶した。
するとレイクスは、手始めに末っ子ジャックをぶちのめした。
弱音を吐くジャックに本当の強さを諭すフォレスト自身も、彼の酒場に来て店で働くマギー(ジェシカ・チャステイン)に絡んだ2人の客に待ち伏せられ、首を掻っ切られて瀕死の重傷を負ってしまう。
フォレストが療養中、ジャックは足の悪い親友クリケット(デイン・デハーン)と共に、郡境を越えた街を仕切っている“狂犬”フロイト・バナー(ゲイリー・オールドマン)との取引を成功させ、自信をつけた。
身奇麗になったジャックは、牧師の娘バーサ(ミア・ワシコウスカ)とのも順調。
しかし非情なレイクスは、最後の最後まで屈しないボンデュラント兄弟を追い詰めるため、更に残酷な制裁を下した。

実話を基にしているそうだ。
原作本を買ってあるので、読むのが楽しみだ。
原作者のマット・ボンデュラントは、ジャックの孫に当たるらしい。

作品の雰囲気も音楽もとても好みに合い、残虐なシーンもあったが楽しんでしまった。
特にキャラクターがいい。
関わると恐ろしい事になるから、同じ時代に生きていたとしても近寄らなかったとは思うが、映画の中の登場人物としてはで、異彩を放つ悪役のレイクスにまでも嫌な奴なのにワクワクさせられてしまった。

酒を密造し販売する事は禁じられていても、飲む事は禁じられていないらしい禁酒法。
需要があるのだから、供給者がいても可笑しくない。
郡の保安官たちと密造者たちとの持ちつ持たれつの関係、絶妙な距離感と力関係が、レイクスの登場で崩れる。
保安官たちはボンデュラント兄弟との関係は壊したくないが、レイクスに逆らうなんてもってのほか。
そんな部分も見所。
そして、兄弟と女性の関係も、なかなか興味深い。

登場シーンは少ないが、いぶし銀のゲイリー・オールドマン!
魅力ある悪役そのもの。
カリスマ性のあるボスってのは、やっぱり違うよね!
手下のガミー・ウォルシュを演じているノア・テイラーが、また一段と痩せた様に見えたのだが、元気なのか?
クリケット役のデイン・デハーンも光っていた!! 最近続けて見たから、余計に目が留まったというか・・・

なんと言ってもこの兄弟が魅力的で、心躍らされた。
ジャックの独り善がりの行動さえなければ・・・ と思わされる場面が何度もあって、腹立たしかったり苦々しく思ったりもしたが、そんな精神的に幼さの残る弟に対する兄たちがとにかくイイオトコなのだ!
特に哀生龍は長男のハワードがツボった!!
自分より適任だと分かっているのだろう、普段は仕切りは弟フォレストに任せて、自分の出番となれば内なる野獣を解き放つような男だ。
格好良過ぎるぞ、ハワード兄ちゃん!!!

blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2013年03月28日

遊星からの物体X ファーストコンタクト

The Thing

Dr.ハルバソン(ウルリク・トムセン)は、南極のノルウェー基地の観測隊が発見した物の調査に助手のアダム(エリック・クリスチャン・オルセン)とアダムの友人の学者、古脊椎動物学を専門とする古生物学者のケイト(メアリー・エリザベス・ウィンステッド)を加えた。
氷の下は10万年前からそこにあったと思われる巨大な宇宙船。
そして、氷漬けになった異星人らしき生物。
氷ごと切り出し基地に持ち帰ったその生物の検体を調べてみると、やはり、地球外生命体だった。
世界的発見にノルウェー基地の隊員や調査隊が浮かれている間に、蘇生したエイリアンが逃げ出した。
急ぎ捜査を開始すると、ラースの犬に続き、ヘンリクがそいつに食い殺されてしまう
拳銃で撃っても死なず、小屋ごと焼いた。
こんな状況でも、研究第一のハルバソン。
ケイトに手伝わせて、エイリアンの解剖をすぐに始めた。
そして、エイリアンの恐るべき能力が明らかになった。
取り込んで物を複製する。
人工物の複製は出来ないが、取り込んだ生き物に擬態出来るようだ。
助けを求めるため、数名がヘリコプターで飛び立ったが、ケイトは慌てて止めようとした。
すでに誰かに擬態して入れ替わっている事に、ケイトは気づいたのだ。
次々に襲われる隊員。
本物の人間は誰なのか?
エイリアンが擬態しているニセモノはどいつなのか?

カーペンター監督版の「遊星からの物体X」の前日譚、と言う設定。
すでにエイリアンの特徴を観客は知っていると言う事だ。
他にも、「遊星からの物体X」に続くような設定にしなければならないと言う縛りがあるため、結局「遊星からの物体X」と大差無いストーリーになってしまったような気がする。
「遊星からの物体X」を別の視点からもう1度見る、と言う感じで楽しめばいい作品なんだろう。

独善的なハルバソン。
ケイトにもアダムにも自由にはさせない。
情報も秘匿しようとしていた。
わざわざアメリカからケイトをつれてきた意味が余りないような気がするが、アメリカ人キャラ&女性キャラを目立つ位置に持ってくることが目的だったのかな?

ウルリク・トムセンとジョエル・エジャートン(エドガートン)が目当てだったが、ヤン・グンナー・ロイスやカーステン・ビョーンルン(キリング2のスゴー!!)とかも見られて嬉しかった!!



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:04| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2013年03月14日

野蛮なやつら/SAVAGES

Savages

公開中なので、控えめに。

10代の頃からの親友、ベン(アーロン・ジョンソン)とチョン(テイラー・キッチュ)はベンチャービジネスで大儲けしていた。
チョンがアフガニスタンから持ち帰った最高級の種を、植物学者のベンが最高品質の大麻に育て上げたのだ。
高級リゾート地ラグーナ・ビーチに居を構え、“共通の恋人”O(オー)ことオフィーリア(ブレイク・ライヴリー)と3人で自由気ままに暮らしていたのだが、彼らのビジネスに目をつけたメキシコのバハ・カルテルが強引に提携話を持ち込んできたことから、危険な状態に一変してしまった。
提携するぐらいなら、今のビジネスはカルテルに丸々渡して、自分たちは3人で国外逃亡して身の安全を確保しよう。
そう考え、金庫番のスピン(エミール・ハーシュ)に当座の金を用意させ、そそくさと店仕舞いをするのだが、残念ながら一足遅かった。
逃げようとしていることに気付かれ、Oが誘拐されてしまったのだ。
バハ・カルテルの冷酷なボスは、女帝エレナ(サルマ・ハエック)。
彼女はベンとチョンの顧客が欲しいのではなく、彼らが作る最高品質の大麻を売り捌きたいのだ。
Oを救うために彼女の仕事をした2人だったが、返してくれるどころか、3年契約と彼女を1年人質にとるとエレナから更なる要求を突きつけられた。
困った2人は、悪徳麻薬捜査官のデニス・ケイン(ジョン・トラボルタ)から極秘資料を手に入れ、エレナの弁護士アレックス(デミアン・ビチル)の仕業と見せかけて彼女の金を強奪。
エレナの腹心の部下ラド(ベニチオ・デル・トロ)にアレックスの仕業である事を示す証拠を渡すと、彼は容赦ない拷問でアレックスの口を割らせようとした。
その時、アレックスがエレナの弱点となるある事を口走った。

ドン・ウィンズロウの小説が原作だった。
「ボビーZの気怠く優雅な人生」は映画も見ているし小説も読んでいるが、適度な緊迫感とのびのびした雰囲気は、ボビーZと同じテイスト。
しかし映画の出来としては、こっちの方が何倍も面白く仕上がっていて楽しめた。

若者3人組の、ドラッグビジネスをやっている割に純粋で“青春”しちゃっているところが、哀生龍好み。
それに対する大人3人(エレナ、ラド、デニス)の曲者具合がまた面白くて、若者組と微妙にテンションが噛み合っていない所も楽しめた。
大人3人の役者が自分の見せ方を分かっているから安心印なのに対し、若者3人はまだまだ未知数だから、そっちに興味が惹かれた。
心優しい慈善家のベンと元傭兵で荒事が得意なチョン。 全然タイプが違うからこそ、長年友人でいられるのかもしれない。
そんな2人を愛し愛されているO。
非常に上手くいっている三角関係。 Oを頂点とした二等辺三角形かな?
バハ・カルテルの皆さんが“野蛮なやつら”なのは当たり前として、その野蛮な人から3人の恋人たちは“野蛮なやつら”と言われていたのには笑ったよ。
3人の恋人がとても自然で、違和感も変ないやらしさも感じなかったし、映画の冒頭から“とても上手く行っている幸せそうな恋人たち”って事が伝わってきたのが、ベンとチョンの無謀とも思える行動を納得させる鍵となっていたよね。

でも、映画のラストの展開は、ちょっと拍子抜け。
「ボビーZ」に通じる抜け具合(笑)
小説も同じなのだろうか? それもと、このラストは映画用にアレンジした物?

まだクレジットではアーロン・ジョンソンとなっていたからここでもそう書いたが、今は結婚したからアーロン・テイラー=ジョンソンになった彼。
「トムとトーマス」で主役の双子の少年を演じていた彼が、ひょろっと成長して「キック・アス」になったかと思ったら、髭を生やしてクルックルの髪を伸ばしてワイルドな容貌に。
今回の容貌が、一番いい感じだな。 瞳の色も引き立つし。
そして、エミール・ハーシュのちょっとエキセントリックなキャラが、これまた笑えるハマり方をしていて、もっと見たかったな。

blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:29| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2012年11月06日

容疑者、ホアキン・フェニックス

I'm Still Here
I'm Still Here: The Lost Years of Joaquin Phoenix


アカデミー賞ノミネート俳優であり、今は亡きリヴァー・フェニックスの弟、ホアキン・フェニックス(本人)が突然引退発言をした。
“ホアキン役”を演じることに耐えられなくなった。
好かれようが嫌われようが構わないが、誤解されるのは耐えられなかった。
彼は自分を表現する方法として、ヒップホップアーティスト、つまりラッパーを選んだのだ。
義弟ケイシー・アフレック(本人)に誘われて出演する事になった、ケイシーが主演の舞台が俳優として最後の仕事に。
ただホアキンは、あまりに突然に、それも一般的なきちんとした手順を踏まずに引退表明をし俳優を辞めてしまったがために、周囲の人々や仕事で関わってきた人々に大きな驚きと動揺を与え、多大な迷惑をかけてしまう。
太り髭を蓄えぼさぼさの髪でサングラスをかけたホアキンが、彼なりに本気でラッパーに取り組んでいるというのに、客は“俳優がラッパーを演じている”と見て、詩にはまともに耳を傾けてくれていないようだった。
その事に苛立つホアキン。
すぐに今までと同じ地位につけるはずも無く、話題にはなってもアーティストとしての注目はされない。
成功したいのに思い通りにならず、イライラし、愚痴ったり悪態をついたり。
ハイになったりドラッグをやったり。
イカレタとしか思えない時も。
そんなホアキンの傍にいるのは、アシスタントで15年来の友人で音楽仲間で、ホアキンのために家事をすることもあるアントニー。 そして友人で後見人のラリー。
ビジネスの方のアシスタントの二コルは、彼のためにプロデューサーをあたってくれた。
ディディことシェーン・ニムズがCDのプロデュースをしてくれる事になり、ついにLAでラッパーとして再デビューを果たしたホアキン。
だが、彼の多くの奇行ばかりが目に留まり記憶に残りパロディにされ・・・

ケイシー・アフレックが監督を務めたフェイク・ドキュメンタリー(モキュメンタリー)だという事で、興味があった。
映画館で見ようかどうしようか悩んだのだが、確かレイトでしか上映されなかったため、結局見に行けなかった。
日本で上映される前に、ホアキンの突然の俳優引退&ラッパー転向と、彼の奇行と、それらがドキュメンタリー風映画のための演技だった事がすでに情報として入って来ていたから、何も知らずに見たときとは違った印象を受けたに違いない。
2年の間にそんな事があったとは知らないでいた哀生龍にとっては、映画を見た後にその事実(全て演技だったという事実)を知った現地の人が感じたであろう、衝撃や騙された事への怒り等は余り感じなかった。

悪質なドッキリや業界の人々を騙して笑い者にすることがこの作品の目的だったら、ホアキンとケイシーに呆れ幻滅していた所だろう。
だが、この作品を作ることになったきっかけが「テレビのリアリティ番組を真に受けている視聴者の存在にケイシーが興味を持った事」というのをWikiで読み、なるほど、と思った。
少なくとも、ホアキンは自分自身の俳優生命をかけなきゃ出来ないような企画だ。
フェイクだと明かした時に、本当に仕事を干されてしまったかもしれない。
それ以前に、奇行の数々によってみんなから拒絶される存在になっていたかもしれない。
なんとなく哀生龍がホアキンに対して持つイメージの1つに“エキセントリック”があるから、少しぐらいの奇行は“らしいな”と流せるかもしれない。 が、この映画の中に見るホアキンは、“ドキュメンタリーとはいえ、撮られている事を知っていてやる事か?”と驚くような言動が多く・・・・(苦笑)

リアリティー番組は、ほとんど見たことが無い。
プライベートな部分を見せられる事が苦手だから、見ようと思わないからだ。
だから、それがどこまで本当の意味で“リアル”なのかも知らないし、どれぐらい“リアリティー”を感じられる出来なのかも知らない。
視聴者は、嘘かもしれないけど“リアリティー番組”と名打っているんだから、真実だと思い込んだっていいんじゃない? と自発的に騙されている部分もあるんじゃないかと思う。
ホラーやバイオレンス映画を見て、作り物だと知りながらも本気で恐怖を感じたりするのと似ている部分もあると思う。
以前、何かの映画か何かで、「スナッフ・フィルム」と映画の中の「非常にリアルな殺人シーン」とに違いがあるのかというようなやり取りを見聞きした記憶がある。
一体何が“リアル”なのか。
限りなくリアルに近いフェイクとリアルの違いとはなんなのか。
種明かしをされなければフェイクだと分からないものは、それを見聞きした人にとってはリアルと同等ではないのか。
この作品のためにホアキンはディディに協力を仰いだと、これもWikiに書いてあった。
少なくともこの映画を撮っているときのホアキンは、本気でラッパーに取り組んでいた。 と解釈してもいいんじゃないだろうか。
“役者ホアキン”を演じていた日々から、“ラッパー・ホアキン”を演じる日々にシフトチェンジしただけで。

やらせ、ドッキリ、プロモーション活動等々・・・・
リアルなようでリアルじゃないものは、山ほどある。
騙すのが悪いのか騙されるのが悪いのか。
お遊び気分で人を騙して笑い者にするようなものは気に入らないが、問題提起のようなこの映画のホアキンとケイシーの姿勢は嫌いじゃないな。
欲目かもしれないが。

ただし、見て楽しいってタイプの作品では無かったよ。
楽しかったのは、ホアキンの容姿がとっても“目つきの鋭いザック・ガリフィアナキス”だったこと(笑)



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:31| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2011年02月16日

妖精ファイター

Tooth Fairy

アイスホッケー選手のデレク(ドウェイン・“ザ・ロック”・ジョンソン)は、相手の歯を折るほどのラフプレーが売りの選手。
あだ名は「トゥース・フェアリー(歯の妖精)」
かつては有望な選手だったが、肩を痛めたことで今ではそんなプレーでしか活躍できなくなった彼は、“もしも”などあるはずが無いと、夢を信じない男。
将来プロになりたいという幼いファンにまで、夢のないことを言ってしまう。
自分の人気を過信し、全盛期だった頃の自分のイメージにしがみ付いているデレクは、チームに18歳の生意気で図に乗っている期待の新人ミック(ライアン・シェクラー)が入って来たことで、ますます卑屈になって幼稚な態度をとってしまう。
付き合っているカーリー(アシュレイ・ジャッド)には、2人の子供。
上の子ランディ(チェイス・エリソン)は自分に自信が無いのか、少々内向的な少年。 1人でギターを弾いていることが多い。
そして、下の子テス(デスティニー・ウィットロック)は、まだまだ無邪気な女の子。
ある日乳歯が抜け、歯の妖精が1ドルと交換してくれる事を楽しみに、枕の下にその歯を入れて寝た。
ところが、デレクは歯の妖精は自分のことで、本物の妖精なんかいるはずが無いと・・・
そんなデレクに、妖精の国から召喚状が届いた。
妖精不信罪等々、数々の罪により、2週間の刑期が言い渡された。
彼は、本物の歯の妖精として奉仕活動をすることになってしまったのだ。
まずジェリー(ビリー・クリスタル)のところでアイテムをそろえ、次にデューク(ブランドン・T・ジャクソン)のところで飛行を学び・・・
しかし妖精の存在を信じていない彼には、魔法の杖は使えないし妖精の羽が生えても飛べやしない。
歯の妖精の仕事をサボったら、刑期は1週間延びる。 誰かにこのことを喋ったり見られたりして、デレクが歯の妖精である事がばれたら、無期限ではの妖精を続けなければならない。
試合中でも歯の抜けた子供が寝たからと呼び出され、カーリーにも不信がられてしまうのを何とか誤魔化しつつ、小さくなるペーストやちょっと前の記憶を消す粉、そして姿を消すスプレーを駆使して、何とか仕事をこなす。
が、妖精に敬意を払うことをしない。
翼を持たない妖精でケースワーカーとしてデレクを担当してくれているトレーシー(スティーヴン・マーチャント)や、マザー・フェアリーのリリー(ジュリー・アンドリュース)に対しても、幼稚な嫌がらせをするデレク。
デレクは無事に2週間の刑期で、歯の妖精の仕事を終えることが出来るのであろうか?

あのザ・ロックが背中に素敵な羽を生やし、女の子がバレエの発表会で着るようなコスチュームを着せられた姿は、かなり強烈
強面の彼が、本当に呆れるほど幼稚な悪ふざけをするさまは、失笑
そんなコメディ部分で笑わせておいて、その実、かなりハートウォーミング
諦めず捻くれず、夢を大切にするということ事。 イマジネーションやファンタジーの世界を大切にし、心を豊かにするということ。
夢を掴むための努力を惜しまない事。 人の夢を土足で踏み躙らない事。
ランディのタレント・ショーに絡むエピソード。
翼を持たないトレーシーの夢に絡むエピソード。
少しずつデレクを精神的に成長させていく、エピソードたち。
最近の努力する前に直ぐに諦めて投げ出してしまう子供にも、すでに挫折を経験している大人にも、何かを与えてくれる作品。 かな?

トレーシーが凄く良かった!
スティーヴン・マーチャントが良かったというか。
彼の事はあまり知らないのだが、彼の見た目がまずカートゥーンっぽい♪
表情、動き、その容姿。
イギリスのコメディアンで、ディレクターで、脚本家で・・
かなり多才?
リッキー・ジャーヴェィスと組んでいたりもするらしい。
とにかく、そのコミカルかつ飄々とした雰囲気が、トレーシーの面白さ・可笑しさ・哀しさを体現していて、凄く心地良かった!



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:14| Comment(2) | TrackBack(1) | | 更新情報をチェックする

2010年07月18日

ヤング・シャーロック・ホームズ~対決!モリアーティ教授~

Sherlock
Sherlock: Case of Evil


ドウィンター夫人(ガブリエル・アンウォー)の依頼で脅迫者を追い詰めたシャーロック・ホームズ(ジェームズ・ダーシー)は、ついにその男に銃弾を撃ち込んだ。
一度は殺人の罪でレストレード警部(ニコラス・ゲックス)で逮捕されたが、あの時撃たれて下水道に消えた男が長年警察が追っている殺人犯のモリアーティ教授(ヴィンセント・ドノフリオ)だと分かり、無罪放免となる。
大々的にモリアーティ教授逮捕のニュースが一面を飾り、若き私立探偵シャーロックの名も一躍有名になった。
そんなシャーロックに依頼しに来たベン・ハリントン(ストルアン・ロジャー)は、何度も警察のお世話になっているアヘン密輸もしているような男。
犯罪者の手助けをする気は無かったが、“アヘン抗争”の犯人に興味を持ったシャーロックは捜査を始めるのだった。
警察の検死に立会い、検死官のドクター・ワトソン(ロジャー・モーリッジ)と意見交換したシャーロックは、ある1人の男に行き着く。
しかし、警部を伴って駆けつけたときには、すでに首をつって死んでいた。
違和感を覚えたシャーロックは、背後にモリアーティ教授の影を見た。
警察に知らせず、自力で解決しなければと思ったシャーロックは、ワトソンの協力を得て死んだはずのモリアーティ教授を捜し出すのだった。

ワトソンによるシャーロック・ホームズの事件簿の最初のエピソード。
という設定のTVM。
コナン・ドイルのシャーロック・ホームズのキャラクターを拝借した、パロディ、パラレルだと思ってみるべきだろう。
大胆なアレンジがなされてるからね(笑)
インバネス(ケープ付きコート)は最初から着てた。 あのコート、欲しいなぁ・・・
レベッカ・ドイルというキャラが出てきたり、鹿打帽をくれたのがアガサおばさんだったり(^^ゞ
ちなみにパイプをくれるのはワトソン。
タバコに酒にモルヒネにコカインに・・色々と悪癖を持つ男だが、こんなに女にだらしないんじゃないかと思わせる描き方は、なかなか新鮮(苦笑) 若いからな?
ワトソンの方も、出会いからして全然オリジナルとは違うし、こんな発明の趣味があったとも知らなかった。 医者だから観察眼が鋭いのはありえるが、探偵紛いの事もできるとはね(^^ゞ
あまり他の作品では出番のないシャーロックのマイクロフト(リチャード・E・グラント)の登場は、嬉しい驚き!
シャーロックよりも観察眼と推理力が優れているという事を、ちゃんと証明してくれてる。
一番印象が違ったのは、モリアーティ教授かも・・・
ドノフリオが悪いとは言わないが、“悪漢”というイメージになってしまっている。 もっと“教授”なイメージのイギリス人俳優にしてもらいたかった。
そうそう、この作品の一番の心地良さは、イギリス英語の響きだった♪

事件の流れやシャーロックの謎解きは、TVMだからしょうがないのかも知れないが、強引で展開が速い。
アブサンにやられてぐでんぐでんのシャーロックとか、新しい麻薬の臨床試験に利用されて朦朧としてるシャーロックとか、禁断症状に苦しむシャーロックとか、ダーシーのファン向けのシーン?(笑)
この手のシーンは嫌いじゃないが、短い中での謎解きにもう少し時間を割いてくれても・・・
そういう意味では、シャーロックがたびたび回想する“兄の記憶”も、しつこすぎるかもしれないね。
子供の頃のシャーロックを演じた少年は、いい目をしてたな!
シャーロック・ホームズのお堅いファンにはお勧めしないが、気楽に探偵物として楽しめる仕上がり。
キャスティングも良いし、アイテムやファッションも良い。
あくまでも“似て非なるもの”として、広い心で見てあげよう!



blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 15:25| Comment(2) | TrackBack(1) | | 更新情報をチェックする

2009年07月03日

ヤングライダーズ 3-22 戦禍(後編)

The Young Riders
Season 3, Episode 22: 'Til Death Do Us Part: Part 2


入隊したばかりの町の若者マイケル(カレン・キーチ)が、州境での戦闘で命を落とした。
そんな事があったため、その晩のキッド(タイ・ミラー)とルー(イヴォン・スーホー)の披露宴は、出席者の約半数が欠席し、閑散としていて物悲しさが漂っていた。
ティースプン(アンソニー・ゼビア)が止めても、ビリー(スティーヴン・ボールドウィン)は入隊を決めてしまったし、ノア(ドン・フランクリン)も志願する。
しかし、規則で黒人の入隊は認められなかった。
南北に関係なく黒人が差別される現状に苛立つノアだったが、同じく戦いに加われないローズマリー(シドニー・ウォルシュ)に護衛代わりを頼まれる。
秘密”を北軍に明かした彼女は、夫の仇である南軍ゲリラの最後を見届けに行こうというのだ。
その頃、南軍に参加しているフランク(ジェイミー・ウォルターズ)に誘われたジェシー(クリストファー・ペティット)は、いまだ決めかねていた。
参加するのなら南軍だが、そうすると何人かの仲間と敵対することになってしまう。
参加を決意する代わりに、ジェシーはフランクにあることを漏らすのだった。
そして、今回限りと、北軍のエルバッハ大尉(フレデリック・フォレスト)の隊と、ティースプン率いるポニー・エクスプレス・ライダーズは、南軍ゲリラを急襲した。

ついに南北戦争の火の粉が、ヤングライダーズにも降りかかってしまった。
そんな時代を描いているのだから仕方がないとは思うが、ヤンチャな孤児の速達郵便配達たちの物語が、まさかこんな雰囲気のラストになるとは想像できなかったよ。
特に、結婚ってイベントを持ってきていたからさぁ~~
巣立ちの時が来るとは思っていたが、こんな湿っぽい雰囲気が残るぐらいなら、いっそ華々しく散ってしまった方が・・・
途中のエピソードを見ていないくせに、言いたい放題で申し訳ない(^^ゞ
噂だと、孤児ということもあってか、みんなの暗い過去なんかが良く取り上げられていたというから、暗いエピソードは当たり前のシリーズなのかも?

死んだ若者たちのために、大尉らがパブで「オーラ・リー」を歌う。
「オーラ・リー」も「ラヴ・ミー・テンダー」も好きだが、こんな時に歌う歌だとは知らなかった。
気になってネットで調べてみたら、「オーラ・リー」は丁度南北戦争の頃に作られた歌で北軍の兵士が故郷の恋人を思って歌うとの事。
なるほど・・・

で、スティーヴン・ボールドウィン。
ラストは厳しい表情&アップが多く見られ、男っぽいスティーヴンが楽しめた♪
みんなの乗馬姿も板についていたし、スティーヴンのライフル射撃はやっぱりカッコ良かったし、暗いエピソードだが楽しむポイントは結構あったな!!


blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:01| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2009年07月02日

ヤングライダーズ 3-21 戦禍(前編)

The Young Riders
Season 3, Episode 21: 'Til Death Do Us Part: Part 1


ポニー・エクスプレス・ライダーとしての、最後の仕事を終えたルー(イヴォン・スーホー)。
キッド(タイ・ミラー)との結婚式が、数日後に迫っていたのだ。
ルーの父親代わりの付添い人は、ジミー(ジョシュ・ブローリン)がやってくれることになっている。
ところが、南軍ゲリラに牧場を襲われ夫イザヤを殺され奴隷たちを連れ去られたローズマリー(シドニー・ウォルシュ)とジミーが自分に隠し事をしていたことに腹を立てたキッドは、式に出てくれなくていいと言ってしまうのだった。
自分が南部出身だから信用してもらえないんだ、仲間としての友情なんてその程度なんだ、と勝手に思い込んだのだ。
北軍と南軍の戦いが町に迫る中、ティースプン(アンソニー・ゼビア)の昔の相棒のエルバッハ(フレデリック・フォレスト)が町にやって来て、合衆国陸軍(北軍)の大尉として新兵募集をしていた。
ティースプンは若者、特に自分が手塩にかけて育ててきたポニー・エクスプレス・ライダーズを前線に送り込みたくないと思うのだが、時代は北か南かの選択を迫っていた。
そんな中、キッドとルーの結婚式が予定通り挙行される。

ヤングライダーズはシーズン3までで、このエピソードはラス前
途中をきっぱりすっぱり素っ飛ばした(苦笑)
いつの間にかアイク(トラヴィス・ファイン)はいなくなってて、代わりに(?)黒人のノア(ドン・フランクリン)とジェシー(クリストファー・ペティット)が加わっていた。
ジェシーは“あの”ジェシー・ジェームズで、兄フランク(ジェイミー・ウォルターズ)は南軍に所属。
ティースプンは保安官(代理? 臨時?)になってて、みんなの母親代わりはレイチェル(クレア・レン)に。
ローズマリーとジミーは、ジミーのお姉さん関係で関わりがあるようだったな。
彼は、年上が好み? 2話目でも母親の写真とエマを重ね合わせているような感じがあったが、“”を求めている??

ずっと明かされてこなかった、キッドの本名
式の夫婦の宣言をどうしようかとティースプンは悩んでいたし、みんなも興味津々。
式の最中もそこに差し掛かると、みんな椅子から身を乗り出すようにして・・・
まさかそんな展開になるとは ┐('~`;)┌

ジミーもビリー(スティーヴン・ボールドウィン)もティースプンまでも、髪が肩より長く伸びていた。
元々長めだったバック(グレッグ・レインウォーター)も、以前より長かった。
ビリーとバックの長髪は違和感無く受け入れられたが、ジミーはどうもしっくり来ない。
キャラに合うかどうかじゃなくて、ジョシュ・ブローリンの顔かたちに合わないような気がするんだよね。

さて次は最終話。
なんとなく暗くて不穏な空気を孕んでいるのだが、新婚の2人がハッピーになれるようなラストが迎えられるのであろうか??


blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:08| Comment(6) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2009年07月01日

ヤングライダーズ 1-2 ガンファイター

The Young Riders
Gunfighter


食事の時に、エマ(メリッサ・レオ)が懐中時計を下げているのにルー(イヴォン・スーホー)が気付いた。
みんなも興味を持ち見せてもらうが、その時計は動いていない。
エマは父の形見だと言った。 彼女にとっては大切な想い出の品であり、彼女の中では今でも時を刻んでいるに違いない。
しかし、とんがっているジミー(ジョシュ・ブローリン)は、想い出なんか邪魔にしかならないと言うのだった。
次の日。
一仕事終えた後にみんなで町に買い出しに行くと、身なりのいいインテリ風の男が声をかけて来た。
前の日にビリー(スティーヴン・ボールドウィン)が目撃したプロの賞金稼ぎ、早撃ちガンマンのロングリー(ジェイ・O・サンダース)その人だった。
ジミーの爆走の煽りを受けて馬から振り落とされたから、謝罪して欲しいと言って来たのだ。
もちろん、プライドの高いジミーは謝る気などサラサラ無く、決闘を受ける気満々だった。
店の外に出て対峙する2人。
が、キッド(タイ・ミラー)は力技でこの決闘を止めてしまった。
不機嫌この上ないジミーは、ティースプン(アンソニー・ゼビア)から“忍耐”を教えられるが・・・
狙いの賞金首が来ることになっているからと、ロングリーは町に留まっていた。
保安官サム(ブレット・カレン)が心配したとおり、久し振りの再会となった相棒バート/ルディ・ブライアン(ウェイン・ノースロップ)がロングリーの狙いだった。
ジミーを守るためにかつて関係のあったロングリーに会ったエマと、残されたバートの息子リトル・サム(G・W・リー)と、そして自分自身のために、ジミーは町を出ようとしていたロングリーに・・・

今回の主役はジミー。
想い出を邪魔だという彼が抱え込んでいる、辛い思い出。
喧嘩っ早く優しさの表現があまりに不器用な若者は、何かあると、自分の唯一のとりえである銃の腕で何とかしようとしてしまう。
はたから見ている分には、彼の青さや率直さが微笑ましく、見守ってやりたくなる。
が、一緒にいる者達にとっては、かなりはた迷惑なトラブルメーカー(苦笑)
でもそんな彼を大切にしてくれる仲間たち!!
こっそり彼の後を追ったビリーとキッドに、そう来なくっちゃ♪ と思った哀生龍である。
エマが実際ロングリーとどんなやり取りをしたのかは知らないジミーだが、自分のために自分を犠牲にしてくれた上、恩に着せるようなことを言わない彼女の気持ち・想いはちゃんと分かったようだ。
きっと回を追うごとに、ジミーも立派になっていくんだろうね!


blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 08:46| Comment(4) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2009年06月30日

ヤングライダーズ 1-1 キッド

The Young Riders
Season 1, Episode 1: The Kid


身体を張って金を作り、自分の馬を手に入れたキッド(タイ・ミラー)。
孤児を優遇すると書いてある広告を見て行った先は、長距離速達郵便の“ポニー・エクスプレス”。
ミズーリからカリフォルニアまでの3200kmをカバーするこの郵便会社は、190ヶ所の中継地と500頭のインディアン・ポニーを持っている。
キッドが採用されたスイートウォーターの町の近くにある、ティースプン(アンソニー・ゼビア)が面倒見ている中継地だった。
受け持ちの120kmを全力疾走するだけでなく、郵便物を狙う野盗等から荷物と自分の身を守らなければならない
キッドを含めた新米ライダー6人は、ティースプンから乗馬技術を学び、身に着けるべきあれこれを教育されていく。
仕事を始めてすぐ、馬替えポイントをスカーフェイス(デイヴィッド・アンソニー・マーシャル)一味に襲われ、仲間の1人ルー(イヴォン・スーホー)も撃たれ荷物も替え馬もみんな盗まれてしまった。
ティースプンが購入してくれたばかりのボレーガンの威力で、人数で上回るスカーフェイス一味を捕まえた6人。
血の気の多いジミー(ジョシュ・ブローリン)はその場で悪党どもを吊るしてやろうとするが、キッドは正義を通すべきだと考えて町の保安官事務所に引き渡した
しかし・・・

名前だけは知っていたが、一度も見た事がなかったTVシリーズ。
ウエスタン物も好きだし、青春物も好きだし、何人もレギュラー・キャラがいればきっとお気に入りも見つかるだろうから、少し根性を出せば見続けることも出来るだろうが・・・
結局根性無しなので、最初と最後だけ感想を書いてお茶を濁そうかと(苦笑)
こんな哀生龍に見るチャンスをくれた友人に、大感謝!!

まずは、レギュラー・キャラのご紹介。
今回のメインだった、キッド。 本名は不明? ビリーザ・キッドって事でもなさそうだね。
控えめで落ち着いていてリーダー気質だが、はっきり言って地味なくせに鼻につく優等生タイプ(苦笑)
“能ある鷹は爪隠す”なのか、銃の腕は相当なものなのに自分からひけらかす事はしない。
が、嫌みったらしくその腕を見せつけるときも・・・
キッドと対照的なジミー
フルネームは、ジェームズ・バトラー・ヒコック。 あの、ワイルド・ビル・ヒコックだ!!
血の気が多いだけでなく、プライドが高い自信家で、銃の腕(早撃ち)を自慢したがる跳ねっ返り。
トラブルメーカーなんじゃないかと・・・
もう1人の有名人、ビリー(スティーヴン・ボールドウィン)。
フルネームは、ウィリアム・フレデリック・コーディ。 あの、バッファロー・ビルだ!!
彼は特にライフルの腕が素晴らしく、ジミーとはくだらないチョッカイを出し合っているようで、幼い兄弟喧嘩のよう。
でも、案外頼れる相棒タイプかな?
混血のバック(グレッグ・レインウォーター)は、物静かで頼れる兄貴っぽい雰囲気がある。
インディアンの知識やみんなとは違う感覚の鋭さ等を持っているようだ。
バックの友人のアイク(トラヴィス・ファイン)は、猩紅熱のせいで頭髪がないだけでなく喋る事も出来ない。
しかし、誰よりも馬を速く走らせることが出来る、やや内気な好青年。
なんとなく、メンバーの中でペット的癒しの存在に見える。
そしてメガネをかけた小柄なルーは、曲乗り等の馬術が得意。
体格のハンデを、やる気と根性で補おうとでも言うような頑張りというか無理が感じられる所がある。
そして、秘密を抱えてた。
ボスで師匠で父親的存在のティースプンは、どうやら元テキサス・レンジャーのようだ。
ガキっぽさの残る若者たちを上手にコントロールし、技術を教え躾をし愛情を注いでくれる気のいいオヤジ。
細いし見た目よりは若いようだが、みんなの肝っ玉母さん的な存在のエマ(メリッサ・レオ)。
孤児たちを自分の子供のように優しく厳しく面倒を見、出来ることなら危険な目には遭わせたくないと思っている。
町の保安官サム(ブレット・カレン)は、犯罪者に厳しくするだけでなく、時にはその方が町のためになると思えば刺激せずに町から出て行ってもらうこともある。
こんな感じ?
ちゃんと見たら印象が変わったり、キャラの別の面が見えてくるかもしれないが、まぁこんなもんだろう(笑)

見た目的は、若くて細いスティーヴンの確認!
帽子を被っている時よりも、被っていない時の方が前髪があって好みなんだが・・・
二ヶ国語放送で字幕無しだったから両音声で見ていたのだが、彼本人の声は小さいのか通りにくいのか、他のキャラに比べると聞き取りにくかった。
基本は変わってないが、今と比べると本当に細かった・・・
筋肉も付いていて、身体もメリハリがちゃんと(苦笑)
ライフルを構える姿はカッコ良かったぞ!
ビリーのキャラも良かったしね♪
彼に比べると、ジョシュ・ブローリンは全く変わってないと言っても良いぐらい。
ドラマが始まったばかりのせいもあるだろうが、ジミーもキッドも射撃の名手って割にはまだそこまでは銃を扱い慣れていないように見えてしまう(^^ゞ
その上、みんな乗馬も覚えたばかり? って言いたくなった。
哀生龍自身は馬に乗ったことが無いから、映画の中で見ただけの印象で言うのだが、鞍の上でお尻が跳ねていて長距離疾走は無理なんじゃないかって思えちゃったんだよね。
きっと、回を追うごとに乗馬も射撃も馴染んでくるんだろう。

キャラ的に興味深いのは、バック&アイク。
派手な事件を起こすことになるであろうジミー&ビリーに比べると、控えめなキャラだ。
だからこそ、脇を固める静かめな2人がどんな役割りを担うのか・・・
キャラが持つ雰囲気そのものも良いしね♪
バックは左利きだし・・・

覚書
インディアン・ポニーって、どうやらムスタングの事らしい。
背は低めだがスタミナがあって、長距離を走るのには向いている様だ。
テキサス・レンジャーも乗っていたって事だ。
ボレーガンは、ライフルを7本まとめたような銃で、連射ではなく一斉射撃する構造。
初めて撃ったシーンでは、衝撃でみんなひっくり返っていた。


blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 06:32| Comment(4) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2009年06月17日

ユアン・マクレガーのジャングル・サバイバル

Trips Money Can't Buy
Trips that money can't buy with Ewan McGregor


冒険好きの俳優ユアン・マクレガーが、サバイバル・インストラクターのレイ・ミアズや現地のサポート・チームと共に、ホンジュラスの熱帯の原生林の中にある古代遺跡に行くという。
10日間のジャングル・サバイバルの出発地点までは、ヘリでひとっ飛び。
しかし、そこから先はゴムボートと自分の足だけが頼り。
まずジャングルを鉈(ブッシュナイフ? グルカナイフ?)で切り開きながら進み、寝る場所は自分で屋根代わりのシートとハンモックを吊るして作る。
が、ユアンはナイフが上手く使えない。 みんな片手で簡単に薙ぎ払っているが、ユアンがやるとちゃんとキレない。
足手纏いになっちゃうと苦笑いのユアン。
ロープの結び方も教えてもらったが、頭の中には疑問符がたくさん並んでいるように見受けられる。
服は昼間に着る物と寝る時に着る物の2着のみ。 昼間の服は濡れてしまうから、寝巻きの方は絶対に濡らさないように気をつけないと・・・
現地の遺跡を10年も調査している考古学者のクリス・ペグリーも加わり、ジャングルの中で敷石や石器を見たり、洞窟の中の石器を見たり・・・
トラブルもあったが、それでも楽しい冒険旅行だった。

BBCのTV番組をNHK教育テレビの「地球ドラマチック」で放映したもの。
ポジティブ・シンキングで辛くても笑顔で楽しもうとするユアンの姿勢(性格)のお陰で、楽しく見ることが出来た。
時々いるじゃないか。 仕事だから渋々って感じで、愚痴ったりイラついたりしながら嫌そうに冒険している人が。
そう言う人がメインだと見ていて嫌になっちゃうんだけど、その点ユアンは本当に楽しそう。
時にはいつもの暮らしを懐かしがったりもしているが、でもいつまでもグチグチしていない。
自分の能力を過信せず、でもすぐに根を上げることもなく、興味津々ウキウキワクワク、少年のような輝く笑顔で良い案内役になってたんじゃないだろうか?

機材が水浸しになったり流されたり、危うくスタッフまで流されそうになったり、途中で荷物を運ぶためにやって来たラバがこけたり・・・
けが人は数人出たようだが、総じて上出来だったように見受けられた。
熱帯雨林ではあっても、彼らが行った時は肌寒い天候で、濡れた服を着たままのユアンは動いていないと寒さが堪えるぐらいだったらしい。

ユアンって、案外不器用?って思えるシーンも微笑ましく、バナナの木の水等のジャングルの中で口に出来るものには怖がらずにチャレンジしている様子を見ていると、本当に子供がキャンプに連れて来てもらって大喜びしているように見えてしまう。
服に虫がついているのに気付いて、これ何?。 むやみに驚いたり怖がったりしないのもいい。
流石に哀生龍も見た瞬間に“それはナナフシだね”と分かった種類だから、冒険好きのユアンが怖がるとは思えないけど(笑)
脳裏に、懇切丁寧に解説を始める某主任の顔がよぎったことは、内緒。
哀生龍が苦手なヒルの類が出てこなかったのは、幸いだな。

見ている分には楽しいが、絶対に自分じゃ行きたくない哀生龍なのであった。


blogram投票ボタン ← 宜しかったらクリックを! このブログの最近の傾向が分かる、かも?
posted by 哀生龍 at 08:17| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

有罪判決/法廷に隠された真実

The Confession

緊急外来に急病の1人息子を連れて行ったのだが、病院であまりにも事務的な人間味の無い対応をされた挙句、診察すら受けさせてやれないまま大切な息子を失ったハリー(ベン・キングズレー)は、直接関わった3人の病院関係者を射殺した。
ユダヤ教信者のハリーは厳格な性格で非常に真面目な男だった上に、とある企業の財務担当役員であったため、レノーブル社長(ジェイ・O・サンダース)は次期地方検事と噂される腕の良い弁護士ロイ(アレック・ボールドウィン)にハリーの弁護を依頼した。
息子を失ったという状況、自ら警察に自首をし、罪を認めて反省の態度を見せている等を考慮して、第二級殺人ではあるが精神膠着・心神喪失で無罪に持ち込む事を社長は期待し、ロイも被告人を“助ける”のが使命とその方向で進めようと考えていた。
ところが、当の本人は“罪は犯しても善人でいたい。 神に背きたくない”と、弁護を拒み刑を受ける気でいるのだ。
殺したかったのではなく、報復がしたかった。
この年齢で妻を残し刑務所には入りたくないが、犯した罪の罰は受けなければならない。
頑なまでに、人間の法以上に神の法に殉ずる気でいるハリーの人となりに触れるうち、ロイは少しずつ感化されていった。
息子を失ったのは同じなのに、夫とその悲しみや怒りを分かち合えないでいるハリーの妻サラ(エイミー・アーヴィング)を支えようとするロイは、彼女のためにもハリーを救いたいと考えるようになる。
そんな中で、ロイの中に芽生えていた疑問の種が、次第に成長して行った。
何故、本人の意思を無視してでも、社長はハリーに無罪を主張させようとするのだろうか。

神や信仰を持ち出されてしまうと馴染めなくなってしまうのだが、単純に“人間としての良心”に反したくないと言うのであれば、理解も納得も出来る面白い切り口のドラマだと思う。
「善人でも罪を犯す。 罪を認め償うから善人なんだ」
なるほどね。 幾分、どうしても自分は善人だと言い切りたいハリーにとって都合良過ぎる言い分だとは思うが、「人間は罪を犯す。 その罪を認め償う人は善人なんだ」と読み替えてOKとしよう(苦笑)
たとえ罪を犯しても善人であり続けたいから、罪をあがなうチャンスを奪わないで欲しいと言うのが、彼の考え方なんだろう。
“普通”の人は、罪を犯したのは悪いと思っているが、出来るだけ罰は軽くして欲しい。 可能ならば罰を免除して欲しいと思うもの。 と言う考え方が根底にあるから、ハリーのように減刑を望まないのはどこかおかしいって事になってしまう。
そして、弁護士がよく用いる“手”を利用しようとする、悪知恵の働く腹黒い犯罪者がいることに、改めて気付かされた。
ナニが普通で、ナニが常識で、ナニが正しいのか。
「正しい事を行うよりも、何が正しいのかを見極めるのが一番難しい」って事だね。

判事・検事・弁護士等は、一歩法廷の外に出れば共同戦線を張る仲間のようなもの。
正義も大事だが出世も大事で、法廷での戦いには損得勘定が働いているのが当たり前の世界。
・・・それが現実なのかもしれないが、なんだか嫌だなぁ~
“小物より大物を捕まえたいし、小事より大事”ってな感じの司法取引も、しっくり来ない。
取引材料を持っていれば罰から逃げられるって、なんだか辺だよ。
アメリカの司法制度にあれこれ言っても、意味無いことなんだろうが・・・

哀生龍は、ハリーのことが好きになれない。
誰よりも自分の子供を優先してもらいたい親心は分かるが、優先してくれなかった相手に報復しても当然とする出発点が間違っているような気がしてならないからだ。
確かにあの病院の対応は、良いと言えるものではなかった。 3人の被害者の言い分にも一理有るが、その態度は患者たちの心情を逆撫でするものだった。 適切な診察を行うには休憩も必要だが、休憩するなら待合室から見えない場所に行くべきだ。
しかし、(感情論は別にして)彼らには殺されなければならないほどの罪は無い。 たとえ結果としてハリーの息子の命を奪ったことになろうとも。
もし、ハリーの息子を先に見ていたら、ひょっとすると代わりに後回しになった誰かが命を落としたかもしれないのだ。 緊急外来は(建前上)みんな緊急患者だから、窓口の事務員が勝手に優先順位を決められるものではなく、「順番が来るまで待っていて下さい」とマニュアル通りに言うしかない。
それは、個々の職員の罪ではなく、しいて言えば病院のシステムの罪なのだ。
最近は、優先して診察が必要かどうかを確認する担当者(看護士等)を待合室に配置する病院もあるようだが、少なくともこの病院にはそのような担当者はいなかった。

キリスト教を信じているものにとっては、死んだ後にどこにも魂の行き場が無いと言うことがとても恐ろしいらしい。(他の作品でもそんなことがあった)
洗礼を受けると天国に行くことができるようになるが、同時に地獄に落とされる可能性も出てくる。 しかし、魂が行き場を失って消滅するよりは、地獄行きの方がマシってことか・・・
同じ神の話をするんでも、ロイの相棒メル(ケヴィン・コンウェイ)の話の持って行き方というか間の取り方は、巧い!と思ったよ(笑)
そもそも、何か一言が欲しい時に面白くもなさそうな仏頂面でボソッと言葉を投げてくれる、そんなメルというキャラが気に入ったから、受け入れやすかったってのもあるが。
ロイが言う。「ハリーを助けて、サラも助けて、優秀な地方検事になる。 それの何処が悪い!」
メルが受ける。「誰も悪いとは言って無いよ」
迷いや何か違うと感じているからこそ、ロイはメルにそう投げかけたのだろう。

で、アレックだが・・・
最初は、実績を上げるためには“裁判に勝つ”事が最優先の、いわゆるハートの無いやり手弁護士だと思われたロイが、次第に“神”や“善”や“罪と罰”を意識して変わっていく様子が、一番の見所となるキャラ。
悪人にも善人にもどちらにも簡単にシフトできるアレックの癖の無さを良しとするか、物足りないと見るかは、見る人次第だろう。
哀生龍はアレック寄りだから(笑)、揺れ動くロイが今どちら側に傾いているのかを読み取るのが楽しかった。
ロイはサラと急接近。
ひょっとして、頑固なハリーの態度をどうにかして自分の進めたい方向に裁判を持っていくために近付いたのかと、最初は疑いの目で見ていたのだが、どうもそうではなかった様だ。
逆に、サラはどうしてロイに対して積極的だったのか、その心情が分かりにくかった。
わざわざ色仕掛けをしなくてもロイは夫を無罪にする方向で考えてくれていたわけだし、これから裁判が始まると言う時に寂しさを紛らわす相手としては、担当弁護士は不適切だと思うし・・・
理屈じゃなくて、よろめいちゃったのか??
サラが38歳(と言ってたよね?)にはどう頑張っても見えなかったのだが、ロイのほうは何歳の設定だったのだろう・・・
この2人の組み合わせは、似合わん(苦笑)
だが、結構な身長差がある2人がキスをしたり見詰めあったりするために、さりげなくロイが膝を曲げて顔の高さをそろえる動作が、なんだかとても自然で良かったんだよなぁ~
女のほうが少し高い時に膝を軽く曲げるのは何回か見たことがあるが、背の高い男は大概首を出来るだけ横に曲げてキスしようとする(笑) もしくは、彼女を抱え上げてしまう(苦笑)
男が膝を折って顔の高さを揃えるのは、子供と目線を合わせるときぐらいかもしれない。
あくまでも、哀生龍の記憶にある範囲の話だけどね。
そのせいで、ロイの(と言うより、アレック本人の?)その何気ない動作に色気を感じてしまったよ(笑)
posted by 哀生龍 at 06:44| Comment(2) | TrackBack(2) | | 更新情報をチェックする

2008年06月30日

善き人のためのソナタ

Das Leben der Anderen
The life of the others


1984年の東ドイツは国家保安省シュタージの監視下に置かれ、10万人の協力者と20万人の密告者がそれを支えていた。
芸術に関心があるような顔をしつつ、反体制派と思われる関係者を次々排除してきたヘムプフ大臣(トーマス・ティーメ)が新たに目をつけたのは、劇作家ドライマン(セバスチャン・コッホ)だった。
真面目で優秀な職員ヴィースラー大尉(ウルリッヒ・ミューエ)が担当となり、完全監視体制に入る。
ドライマンと同棲している女優の恋人クリスタ(マルティナ・ゲデック)との愛の営み、彼が読んでいた本ブレヒト、彼が弾く反体制として活動を止められた演出家イェルスカ(フォルクマー・クライネルト)から誕生日に贈られた楽譜「善き人のためのソナタ」。
そして、クリスタがヘムプフ大臣に言い寄られる事も、過激なジャーナリストのパウル(ハンス=ウーヴェ・バウアー)の企みも、明らかなるドライマンの反体制的行為も、ヴィースラーは全てを見聞きしていた。
しかし、ある時から上官であるグルビッツ大佐(ウルリッヒ・トゥクール)への報告に、手心が加えられるようになっていったのだった。

大分前から、友人に良い作品だからとお勧めされていた。
哀生龍自身も、セバスチャン・コッホが出ているため見たいと思うようになっていた。
が、期待が高まるに連れ、見るのを先延ばしにしたくなり・・・
期待し過ぎて、がっかりするのが怖いような気がしてきたからだ。
で、どうだったかと言えば、ほぼ期待通り!
途中、まどろっこしく感じた部分もある事にはあったが、まぁそれはそれで(笑)

予告等で見知った内容から、国民を監視していた国側の人間が、ある曲を聴いたことで善良な心が魂の底から呼び起こされるストーりーだろうと想像していた。
今までにも数々の監視や尋問を行って来たのであろうヴィースラーに少しずつ影響を与え、共感とは違うもっと根本的な変化を及ぼしたのは、特別な事であるはずだ。 そうでなければおかしい。
と、見ている内に、容易なことじゃ納得できないぞと・・・(笑)
ドライマンの問題行動は、政府に楯突く事を目的とした政治的な活動ではなく、(例えば、演目も役者も演出家も無理矢理押し付けられてしまうことによって)奪われた自由を取り戻したくてやったこと。
結果だけ見れば同じ事かもしれないが、そこに込められている思いはまったく別物だ。
その愛や自由といった人間の基本的な欲求が純粋であればあるほど、“個人よりも国”“個人の利益よりも社会全体の利益”に主眼を置いた共産主義国家のために生きてきた男には、大きな影響を与えるものなのかもしれない。
単にソナタを聴いただけで急変したのだったら間抜けなB級ドラマになってしまうが、そこに至るまでの経緯、小さな変化が始まってからの経過が丁寧に描かれていたため、すんなりと受け入れることが出来た。

大臣からのセクハラ・パワハラに、妥協と抵抗の板挟みになったような女優。
作品を世に出すには妥協も必要だが、妥協していたら自分の望んだ形で自分の作品を世に出すことができない劇作家。
芸術的活動の道を閉ざされた脚本家が託した、夢と希望。
“妥協”を“消極的協力”と捉えるのか、“諦め”と捉えるのか、“忍耐”と捉えるのか・・・
芸術家であり続けるため一生懸命な彼ら。
そして、彼らと同じぐらい一生懸命で、真面目に職務に就いていた監視者。
ヴィースラーは、恐らく国のために正しい事をしていると思って、忍耐強く監視の仕事を続けていたに違いない。
しかし、ゲルビッツは、出世する事が目的で職務に励んでいたように思われる。
更にヘムプフの場合は情報収集目的ではなくただただ自分のものにしたいがためにクリスタと呼び出していたようで、彼女を手に入れる事が目的で邪魔なドライマンを排除しようとしたのではないだろうかと勘繰りたくなった。 そこまで堕ちていない事を信じたいのだが・・・

セバスチャンも良かったが、噂通りミューエも良かった。
職務に真っ直ぐ、姿勢も真っ直ぐ、視線も真っ直ぐ。
出世欲に目をぎらつかせるようなところがなく、幹部でありながら笠に着るようなところも無い。
感情を表面に出さず、愛想笑いもしなければ胡麻すりもしない。
いかにも実直そうなところが、この作品に説得力を持たせた一番のポイントだろう。

協力者の中には、ある人間の人生を自分の情報一つが左右する事に快感を覚えて密告を繰り返すものもいただろうし、自分や家族の人生を人質にとられ仕方なく替わりに別の人間の情報を差し出したものもいただろうし、何気ない言動が知らない内に情報として集められていた人もいただろう。
特典映像の中で語られていた事から想像するに、ベルリンの壁崩壊後、それらの情報が開示されたようで、情報提供者が誰であったのか、誰の情報が集められていたのかを知ることが出来るようになったらしい。 哀生龍の勘違いでなく、事実だとしたら驚くべきことだ。
重要な機密事項が、ある一定期間がたった後に公開されることはある。
しかし、情報提供者がまだ生きている、昨日まで誰かを裏切って情報を提供していた人が身近にいる状態の中での公開は、あれこれ考えると恐ろしい・・・


ラベル:ドイツ語 ドラマ
posted by 哀生龍 at 06:01| Comment(2) | TrackBack(2) | | 更新情報をチェックする

2008年06月03日

ユーロトリップ

EuroTrip

高校の卒業式の後でガールフレンドに振られた上、気の合うドイツ人のメル友のマイクに酔った勢いで絶交メールを送ってしまったスコット(スコット・ミシュロウィック)。
ところが翌朝弟から“マイク”は男じゃなくて“ミーカ”と読む女の子(ジェシカ・ボース)だと聞かされ、大いに悔やむことに。
突然ミーカに恋してしまったスコットは、住所を頼りにベルリンまで彼女に会いに行く事に決めるのだった。
それを聞いた親友クーパー(ジェイコブ・ピッツ)も、法律事務所の研修をすっぽかして同行。 目的はヨーロピアン・セックスを体験するため。
旅費を浮かせるためにまずはロンドンに行く事になった2人は、成り行きでマンUのフーリガン達(ヴィニー・ジョーンズ)のバスでロンドンからパリに移動。
パリで彼らの親友の双子ジェニー(ミシェル・トラクテンバーグ)とジェイミー(トラヴィス・ウェスター)と合流し、今度は列車でベルリンを目指す。
列車では怪しいイタリア男が出現、乗り換え待ちの間に恐怖のヌーディストビーチを訪れ、アムステルダムではそれぞれが“凄い”体験をし、スロバキアの首都ブラチスラバでは緑の悪魔アブサンにやられ・・・
それでも何とか、ベルリンの彼女の家までたどり着いた。
さて、スコットにはどんな結末が待っているのだろうか??

一つ一つのエピソードは、確かに面白い。
だが、いまひとつ大きな盛り上がりに欠ける。
細切れな感じ?
オープニングのアニメと特典映像のあれこれが、ある意味本編よりもかなり面白かったんだけどね(苦笑)

バフィーの妹ドーンが、高校卒業か・・・
などと思いながら見ていたのだが、どうも高校出たばかりにしては4人とも妙に大人びているのが気にかかる(苦笑)
ジェニーはみんなから男扱いされていたが、次第にクーパーは彼女に女を見るようになり・・・
それを警戒するジェイミー(笑)
ジェイミーはカメラ好きでガイドブック好き。
クーパーは女好きな馬鹿男だが、何処か憎めない。
一応主役のスコットは、当たらず障らず? ヾ(-- )ォィ

見た目的はクーパー役のジェイコブの確認。
どうやら「K★19」にも出ているようだが、全く記憶に無い(苦笑)
先日見た「ラスベガスをぶっつぶせ」より4年前の作品になるが、顔がすっきり細い!
そして、“全く男というヤツは・・・ ┐(-。-;)┌ヤレヤレ”ってなキャラが、似合いすぎ(笑)
これからも、色んなタイプのキャラを演じてもらいたいなぁ~

ちょっとネタバレ?
スコットを振ったフィオナが実は1年前から付き合っていた男は、バンドのヴォーカル。
マット・デイモンが坊主頭にピアスあれこれ&タトゥーで、(口パク)でスコットを小馬鹿にするような歌を歌っていた(笑)
とても紳士的で優しいパリの伊達男クリストフは、パトリック・ラポルト。
ジェニーはクラッと来てしまったのだが、妻帯者で男でも女でも声をかけるという、とんでもないやつだった(笑)
最後の告解室に来たのは、オースティン・パワーズのミンディ・スターリングだった! 本編では使われなかったバージョンの方が、面白い!
ジェイミーが愛読(?)していたガイドブックの著者フロマーは、パトリック・マラハイド。 彼は渋く決めていた。
アブサンの緑の妖精(中年男)が“女の妖精は?“と言っていたが、やはりここはエディ・“妖精さん”・イザードを呼んで来ないと♪


posted by 哀生龍 at 05:54| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2008年04月05日

四丁目大集会

ショートムービーを自主制作している大内晋次監督にお誘い頂いて、ショートムービー上映会に行ってきた。
レトロな雰囲気のあるお店で、4本の映画とライブを楽しんできた。
MCのあいはらみほさんは、“アイちゃん”と呼ばれる明るくてキュートな女性だったぞ!!

ウォッカトニックを飲みながら見て、数分でちょっとメモを取っただけだから、思い込みや勘違いがあるかもしれないが、あらすじと感想を書いておこうと思う。
何年もかけて色々なモノを注ぎ込んで映画を作った監督&製作スタッフとは違って、哀生龍は気楽な一鑑賞者。
苦労も知らずに何勝手な事を書いてるんだと思われるかもしれないが、素直に思ったまま感じたままを書かせて頂くので、あしからず。

ではでは、簡単にご紹介しよう!


「SEÑOR HONDA」
監督:比呂啓(15分)


長髪で髭&メガネのラテン系の男が、白人の男(彼がセニョール・ホンダらしい)を追う。
ラテン男は、ブタ声の男のキャディだったのか?
ブタ声の男と戦いながらも、ラテン男はホンダを追う。
狙いはスーツケースか?
途中でレンジを抱えた、飛べない天使を見かけたラテン男。
彼が求めているものは・・・


ラテン男を演じたディエゴ・アルバは、制作にも関わっているらしい。
アップでの笑顔が可愛かった(笑)
たまたまハイランダーの続編を見たばかりだったから、刀を持つラテン男とゴルフクラブを持つブタ声の男(監督自身)のバトルシーンは、“ハイランダーVSプロゴルファー豚”と勝手にタイトルをつけて楽しんでしまった。
白黒でやや粗い画像。
豚の屠殺シーン。
廃墟の中での追跡とバトル。
台詞は無く、豚の鳴き声だけ。
まるで言葉の分からない外国映画を見たような、好奇心を刺激されてワクワクする気分に浸ることが出来た。
過去2回参加した上映会でも、比呂啓監督の作品が一番好みにあったのだが、正直今回も。
邦画を見ない哀生龍にとっては日本語の台詞が無いのがいいのか、シュールなファンタジーを見ているような感じで“答え”が見つからないところがいいのか、理由は分からないがとにかく波長が合う。


「FUJICO」
監督:沢辺雅也(約20分)


ルームシェアをしている2人の若者。 とは言っても、一人は金の当てがあるが他方は無い。
そんな2人はある晩、コンビニまで買い物に。
途中のゴミ集積所で、しゃがみ込んでいるニットを被って顔が全く分からない男を見つけた。
フジコと名乗ったその男との、束の間の交流。
孤児だった2人はETのようなフジコにシンパシーを感じ、離れがたくて泣けてくる。
若者たちは、また2人っきりになってしまうのか?


9年前の作品だと言う事だ。
トレインスポッティングのサントラから数曲使われていて、哀生龍にとってはそれが何よりも懐かしく感じてしまった。
この作品のストーリーと雰囲気は、今だったら、アキバ系オタクの2人が実体化したキャラと出会ったようなニュアンスかもしれない。
フジコの正体など何でもいい。 自分たちと何か同じ臭いのする3番目の仲間と出会えたと言う事が、一番重要なこと。
青春SFファンタジーとして、親しみを感じた作品。


ライブ
パフォーマー:monostereo(20分)


きっちょむ氏のモノユニット。 人間1人とノートPC1台のユニットだね。
プログラムにはアンビエントと書かれていたが、特に最初の3分の1ぐらいはハッキリとしたリズムも小節の区切りも無い音の洪水。
近代前衛絵画を見ているような、SF的でプリミティブな不思議な音楽。
ロック系が好きな哀生龍にとってはあまり馴染みの無いタイプだったが、それがかえって面白かった。
黒いセルフレームのメガネに髭、ゆるいパーマヘアを肩まで伸ばしたきっちょむ氏が嬉しそうに微笑みながらノートPCの向こう側でをやっていたのか、ヒジョォ~~~に気になる!!!
どんな音を“見て”いたのだろう??
トラックボールを使って、まるでPCをテルミンのような“楽器”にしてしまっていた。
途中からはベースラインのハッキリした乗りやすい曲調に変わり、心地良いひと時を満喫♪♪


「電卓の恋」
監督:島津健 from worldscope(34分)


世の中の全ての事は数字で表せて、それを計算すれば何でも分かる。 未来までも。
大学生の珠代や父の遺品である電卓を使ったオリジナルの「電卓占い」で、友人と一緒に小遣い稼ぎをしている。
恋も未来も計算できるはずの彼女は、占い結果に恨みを持つ根暗女の襲撃に遭ってしまった。
一命をとり止め学校に復帰すると、もう珠代は過去の人。
友人は珠代の恋人を取っただけでなく、「今は占いじゃなくてカウンセリングよ」と、鼻持ちなら無いカウンセラーと組んでいた。
占いの能力までも失ってしまったかのような珠代は、もう1人いるはずの電卓占いをする男を、電卓ではじき出そうとする。


これも9年前の作品?
個性的な作品の中にあって、凄くまともなストーリー&作り方の作品だと感じた。
安心感がある反面、面白さとインパクトが少々パワー不足。
単独で見たら異なる感想になったかもしれないが、とにかく今回のラインナップの中では・・・
何とか復讐しようとする根暗女が「ブルース・ブラザーズ」のジュリエット・ジェイク・ブルースに結婚式をすっぽかされた婚約者のようで、もっと彼女の後を追跡してみたくなった(笑)
人生はコントロールできるもの? “読む”ことが出来ても、自由にはならないもの?
自分に不都合な未来であっても、それが未来なのならば受け入れるしかないのか??
ついでながら“恋人と結婚相手は別”って話は良く聞くが、実際はどうなんだろうなぁ~


「握力王」
監督:大内晋次(約25分)


「あなたは何を鍛えていますか?」と、ビーチの人々にインタビュー。
その中に「胸を揉み疲れないように握力を鍛えている」と答えた、ハンドグリッパーを両手でニギニギしている男がいた。
彼が友人から紹介された女は、揉み甲斐のある胸を持つ一癖ある女性。
水パイプで酩酊状態の男は、彼女の政治や社会に対する考えを聞き流していた。
折角恋人ができたと言うのに、鍛え過ぎた彼の両手は握力があり過ぎて胸を揉んだら拒まれてしまったのだ。
そして・・・
大量のハンバーグと化した彼女は、男の血となり肉となり胸となり!?
その握力で、腐った社会を握り潰すのだぁ~~!!


最初に脚本を読ませてもらったのは、3年近く前だった。
なるほど、こうなったか!!
監督も出演者も見ている観客も知り合いと言う事で、結構笑いがこぼれていた。
おそらく4作の中で、一番上映中に反応があったんじゃないかな?
でも、何の関係も無い人が見たら、そこじゃ笑わないんじゃないかと・・・(苦笑)
彼女が出来ない・出来ても振られるのは、そのハンドグリッパーをいつも握っているせいじゃないかと指摘されるが、胸を揉み疲れないためという理由が一番不気味だよね。
色んな人を揉むマッサージ師じゃないんだから・・・
男が疲れるほど胸を揉まれたがる女がいるのだろうか? いたのか??
逆に“Blow Jobで疲れないように鍛えている”と、何か(アイスキャンディーとか)を舐め続ける女と付き合いたがる男がいるのだろうか??
おっと、わき道にそれてしまった。
胸を揉む事しか考えていない男と、社会に対する不満を行動に移しそうな女。
2人のちょっと方向のずれたパワーを掛け合わせたら、日本は変わるかも?
この映画を見る前の日の夕食は、ハンバーグだった哀生龍である。
食べておいて良かった(笑)
胸焼けしそうな山盛りハンバーグ(ハクション大魔王が食べるような、ソース無しのハンバーグ)を食べる男に、罪の意識も後悔も何も無いのか?
人に食べさせるよりは、まし??
この上映会のプログラムにも使われていた写真が、彼の部屋にも飾られていた。
フリッツ・フォン・エリックが“アイアンクロー”をジャイアント馬場にお見舞いしようとしている、いかにもこの映画を象徴するような写真!!
Ψ( ̄∇ ̄)Ψワッハッハ~♪


夏に上映予定の、5人の監督によるオムニバスの予告もあわせて流された。
出来る事ならば、ぜひまた参加したいものだ!
本当は、このようなほとんど知らない人ばかりの集まりは、大の苦手。
自分から話しかけることをしないから、新たな友達が出来るわけでもなく、晋次さんと一言二言会話するだけ。
だが、絶対に他では見られない作品が見られると言う誘惑には、勝てない(*Θ_Θ*)
ラベル:自主制作
posted by 哀生龍 at 15:47| Comment(2) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする

2008年02月11日

欲望という名の電車

A Streetcar Named Desire

ニューオリンズの下町に住むステラ(ダイアン・レイン)の家に、突然ローレルで高校教師をしている姉のブランチ(ジェシカ・ラング)が学期途中に訪ねて来た。
10年前にステラが家を出てから1人で苦労して守ってきた田舎の屋敷ベルリーブを、ついに手放す事になった。 乗っ取られたのだと、ブランチは憔悴しきった様子で告げる。
非常に驚いたステラだったが、ブランチも妹の暮らしぶりにはかなり驚かされていた。
たった2階しか無いアパートで、ステラの住んでいる部屋は2部屋しかない。
元軍人で今は工場で働く夫スタンレー(アレック・ボールドウィン)は教養も礼儀正しさも無い、粗暴なエイプみたいな男。
何処か高慢さを漂わせ事実を言葉で飾り大袈裟に喋る場違いなブランチを、スタンレーの方も毛嫌いするのだった。 義姉とはいえ、自分の家で好き勝手に振舞われるのには我慢がならない。
教師とは思えない高価な服やアクセサリーを沢山持ち込んでいる事に不信感を抱いたスタンレーは、ローレルでのとんでもない噂を耳にする。
ブランチの清楚さに惑わされている親友ミッチ(ジョン・グッドマン)を守り、もうじき子供が生まれる自分の家庭からイカレ女を追い出そうとするスタンレー。
精神的に不安定な姉のことは庇いたいが、姉になんと言われようと愛している夫スタンレーとの生活も失いたくないステラ。
現実から妄想の世界に逃げ込もうとして、壊れつつあるブランチ。
そして、ブランチの誕生日の晩・・・

タイトルだけは以前から知っていたが、見た事は無かった。
最初に見たのがこのTVM版だったのは、良かったのか悪かったのか・・・(苦笑)
あれこれ比較せずに見られたのは、間違いなく良かったんだけどね。
「欲望」という電車に乗って、「墓場」で降り、6ブロック行くと「極楽」がある。
そこがステラのアパートがある場所。
ニューオリンズの路面電車の名前だったり、通りの名前だったりするらしい。

若い頃に愛する詩人の夫(ホモだったらしい)を失ったところから始まり、代々切り売りしてきた土地屋敷をついに自分の代で手放す事になり、故郷からもローレルからも追われて傷つき全てを失ってぼろぼろになったブランチ。
健気に明るく振舞い、小さな嘘の積み重ねで自分自身を勇気付けているブランチ。
もう頼る相手は、貧しい暮らしをしている妹しかいないブランチ。
今にも精神が砕け散ってしまいそうなブランチ。
そんなブランチに辛く当たり、追い出そうとし、妻が出産で家を空けている隙に手篭めにするような男スタンレー。
本当は、こんな風にあらすじを書いた方が良かったのかもしれない(苦笑)
こんな視点で見たらきっと多くの観客(視聴者)、特に女性はブランチを擁護してスタンレーを酷い男だと思うのだろう。
ジェシカ・ラングの演技は、エレガントでありながら緊迫感があり、脆いのに毅然として見せるブランチのキャラを見事に表現していると思ったよ。
さすがに巧い!
でも、ブランチという女は、大っ嫌い(苦笑)
客としての身分をわきまえ慎ましやかにしていれば、同情してしばらく置いてやっても良いが、泊めてくれている妹の暮らしやスタンレーをけなす様な態度は、辛い境遇のブランチであっても許せん!
自業自得。 身から出たさび。 妹夫婦の幸せが崩壊する前に哀生龍が追い出してやりたいぐらいだった。
ステラにとっては、まぁ極楽とまでは言わないものの、幸せがある場所。
飲んでポーカーをやって時には乱暴な事もするけれど、ちゃんと仕事もするし子供が生まれることを楽しみにしていてくれるし、何よりも自分を愛してくれている夫スタンレー。
そんなステラの幸せを、ブランチは認めようとはしない。 それどころか、妹は惨めな暮らしから抜け出したいと思ってるに違いないと、勝手に同情し励ます。
ブランチは全てを失ってもまだ“自分の育ちの良さ”を強く意識し、何事も自分の基準で判断し、責められたり不都合な事があったりすると“自分は悪くない”と弱者になり切ろうとするタイプ。
最愛の人を亡くしたショックで、誰でも良いからぬくもりを求めて男を渡り歩いたという事までは、責めるつもりは無い。 詐欺を働いたという事ではなさそうだからね。
しかし、節度を越え自分を抑えられなくなったら、それはもう病気だろう。
おまけに、自己弁護のためか元からなのか、虚言癖に近いものが・・・
自分を偽り続けるブランチの癇に障るお喋りを聞かされ続けるのは、正直苦痛だった。
157分の作品だったし・・・

ジェシカ・ラングにはどう頑張っても勝てそうに無いが、それでもアレック・ボールドウィンは物凄く良かった!
元々哀生龍は男性キャラ寄りで見てしまう癖があるが、それを抜きにしてもアレックは良かったと思うぞ。
傷ついた義姉に酷い態度を取る男の役だから、100%嫌われてしまったらブランチがただの悲劇のヒロインになってお終いになってしまう。
根は悪い男じゃないし彼にも同情できる部分があると、見ている者に感じさせなくちゃならない役だよね。
そういう点で、アレックの演技には大満足!
とても穏やかで幸せそうな笑顔を見せるミッチとの対比も、凄く良い。
子供ももうじき生まれるのだから、“ナポレオン法(夫婦それぞれの財産は夫婦共有の財産)”に則り、屋敷を処分した金があるのならばステラの取り分はちゃんともらうべきだと考えたって、強欲とは言えないよね。
自分の家でいつも通り振舞う事だって、悪い事じゃない。 ある程度は気を使って、必要に応じてカーテンも閉めたしバスルームの占領にも我慢したじゃないか。
唯一悪い事と言えば、ブランチを襲ったことかな?
いい女だから襲うチャンスを狙ってたというのではなく、我慢の限度を超えた彼女を力で成敗したって感じだった。
スタンレーとはそんな下町には珍しくないタイプの男で、粗野だが妻を愛する男の部分をちゃんと感じることができて大満足!
ラベル:ドラマ
posted by 哀生龍 at 10:24| Comment(2) | TrackBack(1) | | 更新情報をチェックする

2007年10月09日

夢駆ける馬ドリーマー

Dreamer: Inspired by a True Story

かつては何頭も競走馬を持ち、近隣では一番広かったクレーン家の牧場。
しかし、ベン(カート・ラッセル)は父ポップ(クリス・クリストファーソン)と経営方針で対立し、今は厩舎は空っぽで2人の仲も悪い。
今のベンはパーマー(デイヴィッド・モース)の雇われ調教師で、アラブ人のタリク王子(アントニオ・アルバドラン)の持ち馬Soñador(ソーニャドール/英語でドリーマーの意味)も担当していた。
家計を助けるため妻リリー(エリザベス・シュー)がダイナーに働きに出るため、ベンは渋々娘ケール(ダコタ・ファニング)を職場に連れて行った。
ケールは馬が大好きで、ポップから馬や競馬について色々聞いていた。 しかし、ベンは娘をこの世界から遠ざけたいと思っていたのだ。
調教の様子を見ていたケールは、何頭もいる馬の中でソーニャが一番気に入ったらしい。
しかし、タリク王子が見に来たレースで、出走直前にベンはソーニャの足と様子に違和感を覚え、パーマーに出走を見合わせるように進言する。
しかし、兄サディーン王子(オデッド・フェール)の馬に勝つことを楽しみにしているタリク王子の期待を裏切るつもりの無いパーマーは、そのまま出走させてしまった。
そして、ソーニャは右前足の管骨を骨折。 人間にも馬にも冷たいパーマーの一言で安楽死させられそうになる。
だが、ケールが見ていることもあって、ベンはソーニャを引き取る事にした。
そのせいで、彼も彼の仲間である厩務員のバロン(ルイス・ガスマン)と調教騎手のマニーことマノリン(フレディ・ロドリゲス)まで、になってしまった。
その後も、ベンたちの希望の光は消えていく一方だったが、競走馬をビジネスの対象と見ているベンに対してケールがぶつけた一言、“ソーニャは家族だ”という彼女の強い気持ちに全てを賭ける事に。
本当は最高の生産者だったベン、落馬のトラウマに囚われている元レース騎手のマニー、クレーン家の絆、そしてソーニャドール、多くの失われかけたみんなの夢が、由緒ある大きなレース“ブリーダーズ・カップ”への出走、そして優勝に託された!

賭け事には一切手を出さない哀生龍は、競馬の経験も無い。
だが、かつては結構日本の競走馬の名前は良く知っていた(笑)
馬は好きだが、以前も書いたが、足の細いサラブレットより、馬車を引くような足のしっかりした馬が好きだ。
特に、蹄にかかる毛(距毛?)が長いタイプが好きだな。 例えば、Shireシャイアーと言う品種らしい・・・

それはさて置き・・・
小学生の娘に全てを委ねてしまうなんて、お父さん大胆過ぎだ!
母親の稼ぎで辛うじて生活しているような状態だから、彼女の登場シーンは少ない。
そうじゃなくて・・・
パーマーのところを馘になって、ベンの収入は?
マニーは他の馬の調教の仕事もやってるようなことを言っていたが、あのパーマーのことだから、裏から手を回してマニーの他の仕事も・・・
色々悪い状況に目を向ければ、無謀で危険極まりない崖っプチに見えてきてしょうがないのだが、とにかくこの映画では希望に目を向けて当座の金の心配は頭から追い出し、一致団結して頑張るのだ!
少々出来過ぎの演出もあるが、とにかく“希望”に目を向けて・・・(笑)

あまり好きじゃないダコタだが、ベンとの関係、ポップとの関係、マニーやバロンとの関係、そしてソーニャとの関係に無理を感じさせない、少々大人びて入るけれど真っ直ぐな愛情を感じさせる演技で、いつもよりは良い印象を持った。
顔がとても良く似ているクリスとカートが演じた“父子”も、凄く良いよねぇ~
考え方は違っても、馬を愛してるし、家族を愛しているのだ!
そして、メキシコ人コンビのバロンとマニー。
どう見ても、“一流”に見えないところが良い(爆)
パーマーのところが馘になったら、次に雇ってくれる厩舎は見つかりそうも無いよね?

フレディ目当てで見たのだが、背が低い彼ならではのキャラだね。
調教の騎手は、重くてもいいのだろうか?
負荷をかけてトレーニングするため、重いぐらいの方が良い?
とにかく、マニーはどう見てもお腹が出ていて太りすぎ。
レースに出る事になって3週間で7kg落としたが、問題は体重よりもトラウマじゃなかったのか?
色々騎手としては問題ありそうだが、性格は最高に良い奴だ♪
ソーニャはもちろんだが、マニーにもこれからレース騎手として一花も二花も咲かせてもらいたいぞ!!


ラベル:ドラマ スポーツ
posted by 哀生龍 at 06:11| Comment(2) | TrackBack(1) | | 更新情報をチェックする

2007年09月16日

夜のバッファロー

El Bufalo de la Noche

分裂症が完治し退院したグレゴリオを、親友マヌエル(ディエゴ・ルナ)が訪ねた。
その数日後、グレゴリオが自殺をしてしまった。
彼の葬儀には、家族とマヌエル以外は誰も来てくれなかった。 恋人であるはずのタニアすら・・・
マヌエルとタニアは、グレゴリオに隠れて付き合っていたのだった。 そして、マヌエルはグレゴリオの妹マーガレットにも手を出した事がある。
そんなマヌエルにグレゴリオが残した遺品は、意味不明な言葉が書かれた数々の紙片、ハシント・アナヤと書かれている小さな写真。
遺品の中からグレゴリオを蝕んだハサミムシが出てきたように思えたのは、マヌエルの見間違いか?
ある日マヌエルの元に、変な手紙が届く。
バッファローが次に見る夢はマヌエルだ、と書かれていた。
グレゴリオが、かつて言っていた。
バッファローが誰かの夢を見ると、その人は死んでしまうと。
マヌエルは、誰かに命を狙われているのか?

LATIN BEAT FILM FESTIVAL '07(第4回 スペイン・ラテンアメリカ映画祭)で見て来た。
(日本語字幕つきだが、一部表示タイミングがかなりずれていた・・・ 苦笑)
この作品は、ガエル・ガルシア・ベルナルとディエゴ・ルナが設立したCANANA FILMS配給としても、注目されているらしい。

ストーリーは時系列が行き来している上、抽象的な部分もあるため、ただの犯人探しとは違う不思議なサイコ・サスペンスだった。
過去から現在に向けての時期の確認は、マヌエルの外観を参考にすると分かりやすい(笑)
1.額にかかるぐらいの髪型(いつものディエゴ?)で、髭が無くて、胸毛も腹毛も無い。
2.短く刈った髪型で、髭はほとんど無いか疎ら。
3.短く刈った髪型で、髭も体毛も生え揃っている。
つまり、テノッチの面影の残る可愛らしいディエゴから、精悍でやや暗い表情をしたディエゴ(12kg体重を落としたって言ってたかな?)まで、彼を見るだけでも楽しいって事だ(笑)
作品自体は、かなり重く暗いのだが・・・

マヌエルもタニアもマーガレットも、ついでにハシントも、誰かに対して秘密を抱えていた。
秘密の無い人間なんていないとは思うが、その秘密が友情を壊すものであったり、自分自身を罪の意識で壊すものであったりすると、悲劇を呼び込む。
お揃いの“バッファローの刺青”を腕に入れていた、大親友。 しかし、グレゴリオからマヌエルに対する気持ちと、マヌエルからグレゴリオに対する気持ちでは、全くレベルが違っていたんだよね。
グレゴリオが精神を病んでいたからマヌエルがそれにつけ込んだんだ、とは思えないし思いたくない。

舞台挨拶があった。
「夜のバッファロー」の出演&「チャベス」の監督ディエゴ・ルナ
「チャベス」の製作パブロ・クルス
他に監督のダニエル・サンチェス・アレバロ、ジェイソン・コーン、チェマ・ロドリゲス
主催者のアルベルト・カレロ・ルゴ
(ガエル君よりは背が高いけれど)決して高い方じゃないディエゴだが、舞台挨拶でみんな並んだらほぼ全員同じだった!
ラテン系の皆さんって、基本的に低いの??(やたら低い哀生龍が言う事じゃないが)
もう体重は戻ったようで、髭はそのままだったがマヌエルのような暗い鋭さは無く、可愛い笑顔を見せていたディエゴ。
みんなの話は楽しく、和やかな雰囲気があった。

“生”で見ているにもかかわらず、あまり興奮はしなかったなぁ~
席的には、結構近い方だったし、こちらの方を向いて笑って手を振ってくれたりもしたが・・・
ただ嬉しくて、なんかニヤリ笑いが止まらなかったり、(通訳さんの話を聞くまで何を言っているのか分からないくせに)彼らが話しているのが分かったような気になってしまったり(笑)

“俳優”として映画の中に出ているのを見るのが好きだから、好きな俳優であっても特に本人に会いたいと言う気は起きない方なのだが、それでも“生”は嬉しいものなのだな。
posted by 哀生龍 at 12:52| Comment(0) | TrackBack(0) | | 更新情報をチェックする